【特別報道】法輪功創始者・李洪志氏の素顔

2025/01/05 更新: 2025/01/06

法輪功の創始者である李洪志(りこうし)氏は、長年にわたり控えめな姿勢を保ち、ほとんど公の場に姿を見せなかった。しかし最近、ニューヨーク・タイムズ紙は、神韻芸術団や大紀元など、法輪功学習者によって立ち上げられた企業について、内容の切り取りや憶測に基づく記事を掲載した。これらの報道により、再び李氏が注目を浴びるようになった。これを受け、神韻ニュースの記者は、李氏の周囲で長年生活し、働いてきた人々にインタビューを行い、李氏の実像を世間に明らかにした。

1999年、中国共産党(中共)は国家の総力を挙げて法輪功への弾圧を開始した。それは四半世紀以上経った現在も続いている。この間、無数の法輪功学習者が職を失い、財産や自由、さらには命までも奪われた。その中には、臓器摘出の被害に遭ったとされる例もある。こうした背景の中で、海外に亡命した法輪功学習者、特に父母を失った孤児たちが安全に過ごせる場所を提供するために、2001年、北米の法輪功学習者たちは、ニューヨーク州マンハッタンから北西に約80マイル離れた不毛の山に、法輪大法の祖廷(聖地)である「龍泉寺」を建設した。

設立当初から、龍泉寺は宗教寺院として登録されている。また、中共による法輪功への迫害に対抗するため、飛天芸術学院、飛天大学、そして神韻芸術団がここで次々と設立された。このようにして、龍泉寺は法輪大法の学習者たちが、生活、仕事、学習、修煉を行う場となった。

李氏は法輪大法の創始者であり、神韻芸術団の芸術監督でもある。全世界の法輪功学習者たちの修煉を指導し、神韻においては芸術面での指導を提供している。それ以外では、学習者が運営するいかなるプロジェクトや団体にも権限を持たず、日常の運営にも関与せず、また、いかなる報酬も受け取っていない。特に、多大な労力を注いできた神韻芸術団に対しても、完全に無償で芸術的指導を行っている。

龍泉寺の責任者であるジョージ・シュー氏は、「師父(李洪志氏)は寮に住んでおり、不動産や車などの個人所有物は一切ない。生活は非常に質素で、住居も本棚以外は何もない。また、生活費は法輪大法の書籍や知的財産権に基づく印税のみで賄っている」と語った。

厨房で働く人々は皆、師父が食事に対してあまりこだわらないことを知っている。基本的に、空腹が満たされればそれで十分なようだ。かつては皆と一緒に食堂で食事をしていたが、人数が増えたため、他の人に迷惑をかけないよう、李氏は自分の部屋で食事を取るようになった。

神韻設立初期は非常に忙しく、食事の時間を逃してしまうことが多く、その際にはインスタントラーメンをよく食べていた。現在の夕食は、主にお湯でふやかしたご飯に少量の漬物というシンプルなものが多く、昼食は一般的に煮込み料理1品だ。

師父は東北地方の出身であるため、東北料理をよく食べる。特に夏は、インゲンを頻繁に食べており、ほぼ毎日のように口にしている。時折、熱心な学習者たちから、果物や海鮮などの食材が寄贈されることもあるが、師父はそれらをすべて厨房に回し、学習者たちのための料理に使うよう指示している。

龍泉寺の責任者だった梁凱金(りょうかいきん)氏は「龍泉寺の建設は非常に厳しいものだったが、師父は最初から私たちと共に早朝から夜まで働いた。二十数年来、神韻の草創期、あらゆる面で師父の指導が必要とされた時期でさえ、少しでも時間があれば師父は工事現場に赴き、建設作業に参加していた。師父は進んで多くの重労働を、私たちの先頭に立って行って来た。現在、師父は70歳を超えているが、それでも時間があれば体力を使う作業に積極的に取り組んでいる。このことは工事現場の弟子たちが皆よく知っている」と述べた。

ジョージ氏は次のように補足した。

「山中にいる弟子たちは皆知っているが、師父は服装のブランドを全く気にせず、体に合えばそれで十分なようだ。最初はカーキ色のズボンを履いていた。その後、神韻が設立されると、師父は弟子たちにジーンズを配り、自身もそれを着用していた。多くはNauticaやEddie Bauerといった一般的なブランドのものだった。その後、師父は自分でデザインしたズボンを裁縫の得意な弟子たちに仕立ててもらい、より体に合うものを着るようになった。靴も普通の革靴。また、神韻芸術団の団服も着用している」

龍泉寺で後勤を担当する李瑛(りえい)氏は「大法を修煉することで、多くの弟子が心身とも恩恵を受けており、皆が師父に深い感謝の気持ちを抱いている。そのため、師父に贈り物をして感謝を表したいと考える人も多い。しかし、師父は貴重な物品を一切受け取らない。茶葉や食品のように高価ではない物であれば、師父は弟子たちの真心を考慮し、彼らを喜ばせるために時折受け取ることもあるが、それらはすぐに学生や他の人々に分け与えている」と説明した。

梁氏は「師父自身は質素な生活を送っているが、弟子たちの生活には非常に気を配っている。管理側も、山中で生活する弟子たちの多様なニーズを考慮し、西洋人向けにパン職人を招いて西洋風の食事を提供している」と語った。

ジョージ氏も「学校では学生の課外活動を充実させるために、活動エリアにジムや卓球台、ビリヤード台、さらに将棋、囲碁、トランプなどを設置している。これにより、学生たちが運動や伝統的な娯楽を楽しみ、インターネットに依存しすぎないよう促している」と付け加えた。

警備の施(せ)氏は「私たちは非常に人里離れた山間部に住んでいる。ここには、師父のための娯楽はほとんどない。ましてや高級車やヨットなどの贅沢品は一切ない。散髪も山中の弟子たちが担当している。師父は各プロジェクトの財務状況について全く干渉しない」と述べた。

「師父は弟子たちの修煉だけを考え、多くのことを弟子自身に任せている。うまくできるかどうかも、弟子自身の修煉の一環だ。そのため、大紀元やGanjingワールド、その他のプロジェクトであっても、師父は日常運営に関与しない。例えば、大紀元は設立から20年以上が経ったが、師父が訪れたのは数回だけであり、その際の発言も弟子たちの修煉や迫害への対応に関するものだった」

また神韻の運営管理に長く携わる周豫(しゅうよ)氏は次のように述べている。

「私たちが師父に会うたびに、いつも清潔で端正な服装をしているが、ブランドにこだわることは全くない。中共が法輪功への弾圧を始めた初期には、(当局は)師父が豪邸や高級車を所有し、贅沢な生活を送っていると宣伝していたが、現在では一部の西側メディアも同じような(宣伝)手口を使っている。しかし、弟子として私たちは、師父が何十年もの間、弟子や人々のためにどれだけの困難を経験し、無償で尽力してきたかを直接目にし、感じている。そのため、弟子として師父の日常生活がもっと良くなることを願うのは自然なことだが、しかし実際のところ、師父自身はこうした物質的なものに関心を持っていない。私たちの目から見ても、師父は物欲に淡泊であり、一貫している。悪意ある捏造とは全く異なる人物だ」

康妮
関連特集: アメリカ社会