阿里山森林鉄道に乗り 新年一番の御来光を拝む 超元気なオススメ台湾観光スポット

2025/01/14 更新: 2025/01/14

新しい年を迎える際や、特別な節目の時期に、皆さんはどんな行事を行っていますか。多くの台湾の人々は阿里山の日の出を一生に一度は見てみたいと言うほど、憧れています。

一年の計は元旦にあり! 毎年、元気と希望に溢れる一年を迎えるよう、雄大な景色を眺めながらご来光を望みに行く観光客が、阿里山へ殺到しています。今回は、パワフルな阿里山の「小笠原山」及び周辺のスポットをご案内したいと思います。

360度見渡せる「小笠原山」展望台で、日の出や、台湾の三大山脈、雲海を同時に見ることができ、夕日、星空をあらゆる角度から眺めるには絶好の場所です。さぁ、台湾で有名な森林鉄道に乗り、阿里山へ出発しましょう。

(動画:1000步的繽紛台灣)

■「小笠原山」展望台で臨む360度のパノラマの絶景

標高2488メートルに位置する「小笠原山」は、観光スポット阿里山新八景の一つです。

なぜ、「小笠原山」と呼ばれているのでしょうか? それは台湾総督府の殖産局技師であった小笠原富次郎にちなんで命名されたのです。

当時、台湾総督府民政長官だった後藤新平は日本植民地時代に阿里山森林開発の訪問と参加者の「貢献」を記念し、山や渓流に参加者の苗字の名前をつけようと「小笠原山」と名付けられました。

私たちは、元旦の朝早い森林鉄道の始発列車に乗り、終点の祝山駅を降りました。駅を出てから右側の歩道に沿い、急な坂を500メートルも上れば、「小笠原山」展望台が見えます。

展望台の右側のほうへ一番遠くて、おぼろげに見えるのは雪山山脈。その前は中央山脈で、近く見えるのは玉山山脈です。初日の出は玉山南峰から出ると言われているので、楽しみにしていました。日の出の予定時刻を見ながら、わくわくと期待していたら今年最初の太陽が出てきました。初日が出た!出た!と叫んだり、跳ねたり大興奮です。

ほんの数秒で、空は一気に明るくなり、日差しを受けた周りの人の顔も光って美しいです。さらに、宝石みたいなお日様が山の頂上に輝き、照らされた山が黄金色に染まる眩しい光景は一生忘れがたい思い出に! 美しかったです。

新年あけまして、おめでとうございます。皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

そして、阿里山の初日が見えるこの感動と幸運が一年中続けることを心から願っております。

(1000步的繽紛台灣より転載)

展望台で初日を見終わったら、急いで森林鉄道に搭乗せず、ゆっくり歩いて下山することをおすすめします。森林歩道の周辺には見どころも多く、運が良ければ台湾のミカドキジを発見することもできます。

■森林小屋で朝食や阿里山高山茶を楽しむ

「小笠原山」展望台から降りて徒歩で約2分間の距離のところ、歩道のすぐ傍に木造2階建ての山小屋を見つけました。

この山小屋は、海抜の高い森に響く野鳥のさえずりを耳に、朝食や美味しい高山烏龍茶を楽しめ、ありがたいです。

私は、台湾の家庭料理の「苦茶油麵線」(ソーメンの椿油炒め)と日替わり朝食を注文しました。「苦茶油」の種、粟饅頭(マントウ)の粟は高山の地元食材を使用しているそうです。ワサビ入りのお酢と油で作ったフレンチドレッシングもスペシャルです。

こんな深い山の中で、朝早く起きてタイムリーにいただく栄養満点の美味しい朝食。これは本当に幸せを感じさせてくれました。さらに高山烏龍茶の香りと喉越しのよさに大満足です。

(1000步的繽紛台灣より転載)

台湾茶には入れ方の作法がありますが、使用する茶器はあらかじめ温めておくことが美味しく入れるポイントです。店主さんが丁寧に阿里山高山茶を入れてくれました。

店主さんは本格的に聞香杯で楽しむ入れ方も解説してくれました。聞香杯に残る蒸気で香りを嗅いだら、清らかさとともに品があり華やかで最高にいい香りがし、たまらなく私は好きです。お茶の味を引き立てる干し竜眼、ナッツといった特別な茶菓子も出てきて、大統領のような手厚いもてなしを受けました

(1000步的繽紛台灣より転載)

店主さんから阿里山の歴史や、産業の移り変わりの話なども聞きながら、ゆったりとした朝のひとときを過ごしました。こうしている間に、店主さんが地元に関心を持ち、地方の創生活動に力を注いでいることもわかりました。 

私たちは日の出歩道の両側に林立している巨木の蔭に沿い、沼平駅のほうへ歩いていくことにしました。木の香気と清浄な空気を吸い、私はとても元気でした。沼平駅に着いたら、再び森林鉄道に乗り、気楽に阿里山駅へ戻りました。

台湾紅檜(ベニヒノキ)と扁柏(ヘンパク)は阿里山を代表する巨大木で、腐りにくくて良材として利用されています。ラッキーなことに、私たちの搭乗した列車の車両にはヒノキ材が用いられていました。

■台湾で最も標高の高い阿里山郵便局を訪ねる

ここで素敵な思い出を残したいなら、写真や、動画を撮る他に、高山茶などのお土産を買い、家族や親友に贈ることもできます。また、郵便局へ行き、気に入りの絵葉書きを選び、大切な人と気持ちを分かち合うのもいいです。

阿里山停車場付近には、寺院か宮殿かと思うような朱塗りの建物があります。実はここが阿里山郵便局です。海抜2170メートルで台湾の郵便局の中でも最も高く、最も天空に近い郵便局とも言われています。外観もユニークで人目を引き、観光客が必ず訪れるスポットでもあります。

(1000步的繽紛台灣より転載)

初日を迎え、森林からたくさん元気をもらい、新年の挨拶として、新たな出発が実り多きものとなるような思いを込めて、絵葉書きに言葉をつづりました。今、この絵葉書をポストへ出します。

 

1000歩的繽紛台湾から転載

(翻訳編集・蘇燕)

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