中国ウイルス感染の真実 「日本のインフル事情より国内の深刻な感染実態を報じろ!」

「日本インフル大流行」大々的に報じる中国 自国の深刻な感染状態は触れず

2025/02/07 更新: 2025/02/17

台湾の人気俳優、バービー・スー(徐熙媛、愛称・大S=ダーエス)さん(48)が日本旅行中にインフルエンザ感染による肺炎で死去したことを受け、中華圏では驚きと悲しみが広がった。

「日本でインフル大流行」のトピックスは連日中国SNSのトレンド入りし、日本旅行の危険性が話題になった。

いっぽう、中国の複数の官製メディアは産経新聞の報道を引用して、日本でインフル大流行、患者数31万人超で過去最多「日本の多くの地域で薬局に風邪薬がない」「日本の一部病院では薬が完全に品切れ」などと事実を誇大した宣伝を伝えている。

しかし、実際に産経新聞が報じたのは、「風邪薬(総合感冒薬)や頭痛薬、せき止めの薬といった身近な処方薬が不足気味で、手に入りにくくなっている」だ。

確かに、日本ではインフルが流行っているが、中国ではどうか。

中国では旧正月の前から、中国国内の感染状況がピークに達し、重症患者が急増し、病院にある病床が不足している。

複数のウイルスが同時に流行しており、年齢に関係なく、突然死する人が相次いでいるが、しかし中共当局は自身のメディアを通じて、「大した事は何も起こっていない」雰囲気を醸し出そうとしている。中国共産党(中共)政府の発表とは乖離した厳しい現実を大紀元や姉妹メディア・NTD新唐人テレビによる取材が明らかにしている。

嘘偽りを吹聴する中共

事実を隠蔽し、嘘偽りをもっともらしく吹聴するのは、中国共産党の結党以来の常套手段だ。新型コロナのパンデミックの時も、SNSのプライベートチャットで「SARSに似たウイルス」が蔓延しているとの李文亮医師の投稿を封殺し、中国国内での感染拡大させた。それは全て党の集団的な存在と権力の維持のため正当化される。

「共産党についての九つの論評【第二評】中国共産党はどのようになり上がったのか」には次のように記されている。

「共産党は労働者階級を利用した時、彼らは“最も進歩した階級”で、“公平無私”、“指導的な階級”、“無産階級革命の先陣”などと称した。また、農民階級を利用した時は、“貧民がなければ革命も無い。彼らを攻撃する事は革命を攻撃すること”[2]と賞賛し、“耕す者に畑を与える”と約束した。一方、共産党は資産階級の力を借りる時、“無産階級革命の同路人”と称し、“民主共和”を約束した。さらに、共産党は国民党に消滅させられそうになった時、“中国人は中国人と戦わない”と叫んだ。しかし対日戦争が終わると、内戦をぼっ発し、国民党の政権を倒し、また建国後すぐに資産階級を消滅させ、最後に、労働階級も農民階級も、全く何も持たない無産階級に変えた」



共産党についての九つの論評【第二評】中国共産党はどのようになり上がったのか

清朝の終わりから中華民国の初期まで、中国というこの古い国が、外来の衝撃と内部の変革を経験し社会は混乱と苦痛の中にあった。その間、多くの知識人と仁愛ある正義の人々は国を救い世を救おうという思いで胸が一杯であったが、国難と混乱の中にあって彼らの憂患の意識は失望から完全に絶望へと変わっていった。

 

しかし、いくら当局が嘘偽りを重ね、現実を隠そうとしていても、たとえ身の回りのことしか知りえない市民でも、事態の深刻さは肌でわかるものだ。

「日本のインフル事情より国内の深刻な感染実態を報じろ!」

「優越感を味わえる外国の悪いニュースばっかり報じて、自国の深刻な事態には目をつぶっている」と怒りの声は中国国内からも上がっている。

 

(2025年2月3日、中国河南省鄭州市の大学病院の様子)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!