みずほ銀行元行員 貸金庫から6600万円窃盗 6年前の事件が明らかに

2025/02/27 更新: 2025/02/27

みずほ銀行は27日、2019年に発覚した貸金庫からの窃盗事件の詳細を公表した。この事件は、当時30代の女性行員が東京都内の広尾支店で2016年1月~19年6月にかけて、顧客2人の貸金庫から合計6600万円を盗み出していたというものである。

銀行の発表によると、元行員は支店で保管していた貸金庫の予備鍵を不正に使用し、複数回にわたって窃盗を繰り返していた。

この不正行為は、2019年に別の窃盗事件の調査過程で発覚した。元行員は融資を装って銀行から約5200万円を盗んだ疑いで2021年に逮捕されており、その際の調査で貸金庫からの窃盗も判明したとのことである。

みずほ銀行は事件発覚後、元行員を2019年10月に懲戒解雇処分とし、当時の役員についても社内処分を行った。また、被害を受けた顧客2人に対しては全額の補償を行っている。

加藤勝彦頭取は27日、報道陣の取材に応じ、「お客様に不安を与えてしまったことは大変申し訳ない」と謝罪した。

この事件が6年前に発生していたにもかかわらず、今まで公表しなかった理由について、加藤頭取は「被害者が特定でき、類似事案がないことを確認していた。また、一部の顧客は公表を望まなかったため」と説明している。

みずほ銀行は再発防止策として、貸金庫の予備鍵を取り扱う行員を限定し、使用時には幹部が立ち会うなど、管理を厳格化したとしている。

この事件は、近年相次いで発覚している銀行の貸金庫窃盗事件の一つであり、金融機関の内部管理体制や顧客資産の安全性に対する懸念が高まっている。

大紀元日本の記者。東京を拠点に活動。主に社会面を担当。その他、政治・経済等幅広く執筆。
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