億万長者イーロン・マスク(Elon Musk)氏は、政府効率部(DOGE)に参与した後、テスラなど複数の企業の経営において「大きな困難」に直面していることを認めたが、トランプ政権であと1年職務を続ける意向を示した。
3月10日の夜、マスク氏はフォックスビジネスチャンネル(Fox Business)の元トランプ政権官僚ラリー・クドロー(Larry Kudlow)氏のインタビューを受けた。クドロー氏は、マスク氏が政府内での仕事とテスラ、SpaceX、Neuralink、そしてソーシャルプラットフォームXなどの企業運営をどのように両立させているかについて質問した。
クドロー氏は「他の企業をどうやって経営しているのか?」と尋ねた。マスク氏は「非常に困難だ」と答え、「そうですね、つまり……」と言いながらため息をついた。
さらにクドロー氏が「後戻りはできないということなのか?」と尋ねると、一瞬沈黙した後、マスク氏は政府内で「政府効率の向上に努めている」と述べ、浪費や詐欺を排除することを目指していると語った。「実際のところ、これまで良い進展があった」と彼は言った。
インタビューが行われた時点で、テスラの株価は大幅に下落していた。一般的には、マスク氏がホワイトハウスの主要顧問でありながらDOGEで連邦支出削減に取り組んでいることが、この株価下落の主な原因と考えられている。
さらに、ソーシャルメディアプラットフォームXは最近「大規模なネットワーク攻撃」に見舞われており、マスク氏は攻撃が「ウクライナ地域」から発生したものだと述べた。この攻撃により数千人のユーザーが障害を経験し、「多くのリソースを消耗した」と語った。
トランプ大統領の重要な盟友であるマスク氏は、DOGEの目標として連邦支出削減を推進していると述べた。彼はアメリカ国債と国防費の割合を見た際に衝撃を受けたとし、「アメリカが浪費や詐欺によって破産することがないようにすることが目標だ」と語った。「これこそ私がここにいる理由であり、私たちは良い進展を遂げている」
またマスク氏は、今後1年間DOGEでの職務を続ける意向も示した。
2月中旬時点でDOGEは連邦政府に550億ドルの節約効果をもたらしたとしている。その後ホワイトハウスは社会保障や医療保険への削減を行わない方針を表明している。
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