米ヴァージニア州議員54名 中共による法輪功への迫害を止めるよう呼びかけ 米国務省も非難

2025/05/22 更新: 2025/05/23

米国ヴァージニア州の共和党・民主党両党に所属する54名の州議会議員がこのほど、マルコ・ルビオ国務長官に連名で書簡を送り、中共(中国共産党)による法輪功への迫害を即時に停止させるべく、米連邦政府が一層の努力を行うよう強く要請した。また、強制労働によって生産された製品がアメリカに流入しないよう、対策の強化も求めている。

54名議員の連名書簡――「法輪功迫害は非道な人権侵害」

この連名書簡の中で、議員らは「1999年に中共は、数百万人が平和的に修煉する精神修養法である法輪功を根絶しようと大規模な弾圧を開始した」と指摘。「弾圧は極めて残酷であり、法輪功の修煉自体が禁じられ、書籍は焼却され、信仰の自由という基本的人権が徹底的に踏みにじられてきた」と現状を訴えた。

さらに、法輪功学習者が刑務所や労働教養所で精神的・肉体的拷問を受けている事実や、中共当局が同意なく法輪功学習者から臓器を摘出する非人道的な行為が記録されていることにも言及。「これらは決して見過ごしてはならない重大な人権侵害である」と強調した。

迫害はいまも続く――高齢者も標的に

法輪功への迫害は現在も続いている。明慧ネットの最新統計によれば、2024年4月だけでも少なくとも79名の法輪功学習者が不当に判決を受けた。そのうち60~70歳が23人、70~80歳が15人、80~90歳が5人に上る。これは氷山の一角に過ぎず、実際には数えきれないほど多くの学習者が不当に拘束され、拷問や臓器摘出などの非人道的な迫害を受けている。

アメリカ議会も動く――二つの法案が可決

アメリカ議会でも法輪功迫害への対抗措置が進んでいる。今年5月5日、アメリカ下院は全会一致で「法輪功保護法案」を可決。中共による法輪功への迫害停止と、国家ぐるみの臓器摘出行為の制止、関与者への制裁をアメリカ政府に義務付ける内容だ。

さらに5月6日には「2025年臓器狩り阻止法案」が圧倒的多数で可決し、中共による良心犯(法輪功学習者など)からの臓器狩り行為に対し、アメリカ政府は厳格な制裁を科すことを求めている。

ヴァージニア州議員らは連名書簡で「アメリカ議会の超党派協力による取り組みを称賛し、支持する」と表明。「国務省はアメリカ国民にこの悲劇の実態を伝え、解決のために何ができるかを啓発すべきだ」と訴えた。

アメリカ国務省「中共は法輪功迫害を直ちに停止せよ」

こうした動きに対し、アメリカ国務省の報道官は大紀元の取材に電子メールで回答。「25年以上にわたり、中共は法輪功学習者とその家族に対し迫害を続けてきた。我々は中共に対し、法輪功根絶の運動を即刻停止するよう求める」と明言した。

また、「北京政権は宗教の自由を無視し、法輪功学習者を含むほとんどの宗教・精神団体の信者に敵対的な行動を取っている。中共は世界で最も宗教の自由を侵害している国の一つだ」と厳しく非難した。

26年連続で「宗教迫害国」指定

アメリカ国務省は1999年以降、26年連続で中共を「宗教の自由を著しく侵害する特別懸念国」に指定している。これは国際社会が中国の宗教迫害、とりわけ法輪功学習者への弾圧を深刻な人権問題と認識している証左である。

アメリカの道義的・経済的圧力で迫害終結を

ヴァージニア州議員らは「アメリカは道義的・経済的な力を最大限に活用し、宗教の自由を守り、この非人道的な迫害を終わらせるべきだ」と訴える。法輪功迫害は中国国内の問題にとどまらず、国際社会全体の人権・宗教の自由の根幹を揺るがす重大な問題である。

アメリカ議会と政府、そして各州議会の連携による圧力が、法輪功学習者の人権回復と、中共による長年の迫害終結につながることを期待する。

李辰