中国臓器狩り 「何人分も臓器を摘出した日もあった。中国ではこのようなことは日常的に行われている」

中共 死刑囚からの臓器摘出が現在も継続か 証人証言が浮上

2025/10/28 更新: 2025/10/28

中国共産党(中共)は現在も処刑された囚人から臓器を摘出している可能性がある――最近オーストラリアのキャンベラに到着した亡命希望者がこのように証言した。

証言を行ったのは、中国で法輪功を信仰していたことを理由に迫害され、亡命を求めている内科医の劉雪明(リウ・シュエミン)さんである。法輪功は1990年代に中国で広まった精神修養法で、中共政府から激しく弾圧されている。

劉さんは2022年、中国で角膜疾患を専門とする眼科医と交わした会話の内容を大紀元に明かした。

劉さんは1996年に医科大学を卒業し、医療現場で勤務してきた。彼の大学時代の親友であるアレックスさん(仮名)は、臨床眼科で20年以上の経験を持つ業界の専門家で、自身の病院を開設し院長を務めている。大紀元は安全上の理由から、その実名を明かしていない。

「銃殺直後に角膜を摘出」衝撃の告白

アレックスさんは酒を二杯飲んだ後、囚人が銃殺された直後に角膜を摘出していた経験があると劉さんに打ち明けた。

「2人で食事をしている最中、会話の途中で、彼は突然、自分は以前、囚人から臓器を頻繁に摘出していたことがあると言い出した」

その話がいつの出来事だったのかについて、アレックスさんは明らかにしていなかった。

劉さんが「怖くなかったのか」と尋ねると、アレックスさんは「最初は非常に恐ろしかったが、時間がたつにつれて、それが日常の仕事のように感じられるようになった。まるで食事をするのと同じ感覚になった」と答えたという。

また、「一日で複数の角膜を摘出した日もあった。中国ではこうしたことは珍しくない」と述べた。

劉さんは、アレックスさんの話にはまだ明かされていない部分があり、それは永遠に公になることはないかもしれないと感じている。

「最初にその話を持ち出したのは、私が法輪大法の修煉者であることを彼が知っていたからだと思う」

「とても興味深いと感じた。なぜ彼がその話を持ち出したのか、不思議に思った。同時に、彼は心の奥にまだ何か隠しているのではないかと感じた」

死刑囚からの臓器摘出は「停止」と発表したが……

中共当局は2015年に「死刑囚からの臓器摘出を停止した」と公式に発表した。しかし、多くの証拠はこの慣行が現在も続いている可能性を示しており、むしろ生きた人間からの摘出に及んでいるとの見方もある。

最近、習近平とプーチンが臓器移植によって寿命を延ばし、150歳まで生きられるようにすることについて話し合った。

習は9月3日に北京で行われた閲兵式で、「以前は70歳まで生きる人は稀だったが、今では70歳でもまだ子供だ」と述べた。

プーチンは「バイオテクノロジーが進歩すれば、人間の臓器は絶えず移植できるようになり、人たちは若返り、やがて不死さえも達成できるかもしれない」と応じた。

2020年、イギリスを拠点とする独立調査機関「中国法廷(China Tribunal)」は、中国で拘束された法輪功学習者やウイグル人など「良心の囚人」からの生体臓器摘出が「合理的な疑いを超えて」行われていると結論づけた。そして、これを「人道に対する罪」と認定している。

劉雪明さんが大紀元にこのことを明かしたのは、中国から亡命して以来初めてだ。今回の証言は、オーストラリア・クイーンズランド州の代表団が、上海の仁済病院との間で研修や臨床試験の協力を模索している最中に明らかになった。仁済病院は中国最大級の肝臓移植センターであり、小児肝移植では世界最大とされる。

正式な合意には至っていないものの、今後の協力に臓器移植関連が含まれるおそれがあるとして、人権団体からは懸念の声が上がっている。これらの団体は、臓器移植分野が協力の対象外であることを明確に示す保証を求めている。

カナダの人権弁護士であり、ノーベル平和賞候補にもなったデービッド・マタス氏は、現在オーストラリアで同問題について講演活動を行っており、「医療分野におけるいかなる協力も、不透明なまま進めるべきではない」と述べた。

国際人権団体「中国での臓器移植濫用停止国際ネットワーク(ETAC)」と「Be Slavery Free」による共同声明では、クイーンズランド州の代表団が人材育成、臨床試験、病院運営の研修などについて協力の可能性を探ったと説明している。

「移植医療については明確に言及されていないものの、移植機関の関与は深刻な懸念を引き起こす」と声明には記されている。

また、「今後の協力において移植関連の活動が排除されるという明確な保証がなければ、クイーンズランド州保健省は、中国における臓器調達の透明性と追跡可能性の欠如により、評判の低下や法的責任を問われるリスクがある」としている。

オーストラリアは中共の非倫理的な臓器移植行為に対してまだ明確な立場を示していない。

「極めて慎重であるべき」医療界への警告

劉さんはオーストラリアの医療関係者に対し、中国の医療関係者と交流する際には「極めて慎重に、常に警戒を怠らないように」と警告した。

「中国本土の政治体制を、オーストラリアのそれと同じだと考えてはならない」

劉さんは、中国本土を支配する体制の本質について、「中国本土の邪悪な体制のもとでは、物事は表向きとは違う目的を秘めており、その本質が非常に悪質であることがある」と述べた。

「彼ら(中共関係者)が習得した技術は人類の利益のために使われているのではなく、中共の高官や太子党といった特権層に奉仕するために利用されている。その行為の多くは邪悪であり、秘匿された目的を持っている」

また、中国の人々は中共の党文化の中で育っていると指摘した。

「党文化は人間の存在そのものに深く染み込み、骨の髄や細胞の一つ一つにまで静かに浸透していく。この文化は、臓器収奪のような恐ろしい行為を含め、人の思考や行動のあらゆる面に影響を及ぼしている」

さらに劉氏は付け加えた。

「時間がたつにつれて、私の同級生が言っていたように、次第に感覚が麻痺し、何も異常だとは感じなくなっていくのだ」

 

Cindy Li
オーストラリアのエポックタイムズで、主に中国関連の記事を執筆します。
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