北米航空宇宙防衛司令部 グリーンランドの米軍基地に航空機を派遣

2026/01/21 更新: 2026/01/21

北米航空宇宙防衛司令部(ノーラッド)はこのほど、X(旧ツイッター)を通じて最新の声明を発表し、米軍の複数の航空機をグリーンランドにある「ピツフィク宇宙軍基地」へ派遣すると明らかにした。ノーラッドは、アメリカとカナダが共同で運営する防衛組織であり、北米大陸の航空・宇宙空間の警戒および防衛を担っている。

声明によると、今回の航空機展開は突発的な対応ではなく、北米防空体制の強化を目的として長期間にわたり計画・準備してきた大規模な軍事行動の一環だという。背景には、極超音速兵器の開発や長距離ミサイル技術の進展など、北方からの脅威が質的に変化していることがあるとみられる。

この作戦にはアメリカとカナダの両国を動員するだけでなく、グリーンランドを自治領として抱えるデンマークとの緊密な協力のもとで実施している。

ノーラッドは、アラスカ、カナダ、アメリカ本土という3つの地域を一体的に捉え、持続的かつ分散型の作戦遂行能力を実証することが主な狙いであると説明している。これは、有事において特定拠点への依存を避け、広域で柔軟な防衛態勢を維持する能力を示す意図があると受け止められる。

米軍側は、今回のすべての行動について関係国との外交上の許可を取得済みであり、グリーンランド自治政府にも事前に通告していると強調した。主権や自治権への配慮を明確に打ち出すことで、軍事的緊張の高まりを最小限に抑えようとする姿勢もうかがえる。

北極地域の戦略的重要性が年々増す中、今回の動きは単なる部隊展開にとどまらず、同盟国間の結束を内外に示す象徴的な意味合いを持つ。

一方、最新の報道では、欧州がトランプ政権による新たな10%の関税措置に直面する中、対立の激化を避け、交渉を重視した対応を模索しているとの分析も出ている。安全保障と通商の両面で、アメリカと同盟・友好国との関係が再調整の局面に入っていることを示しているともいえる。

ピツフィク宇宙軍基地は世界最北端に位置する米軍施設であり、北米弾道ミサイル早期警戒システムの中核を担っている。レーダーや監視能力を通じて北極圏を通過する潜在的脅威を早期に探知する役割を果たしており、北極を巡る軍事・地政学的競争が激化する中で、その重要性は今後さらに高まるとみられている。

新唐人
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