中国安徽省の観光施設で上演していた抗日戦争のショーで、観客の男性が突然「日本兵」役の俳優に暴行を加える騒動が起きた。
現場は安徽省蚌埠市の観光施設「禾泉小鎮度假区」。6月13日、抗日戦争を題材にした実景舞台劇「攻打老西門」を上演していた最中の出来事だった。
SNS上に拡散した動画には、中高年の男性が突然、上演中のショーの中に入り込み、「日本兵」役の俳優に殴る蹴るの暴行を加える様子が映っている。スタッフが慌てて制止すると、男性は演技だったことに気付いたのか、表情を和らげ、席へ戻ったという。
施設側によると、このような事態は初めてで、俳優は病院で検査を受けたものの大きなけがはなかった。また、男性の責任は追及せず、今後は観客との間に柵を設置することを検討しているという。
中国国内外のSNSでは、「愛国教育の成果が出ているな」など、長年にわたる愛国教育や反日洗脳を皮肉り、呆れる声が広がった。
今回の事件は笑い話で終わったが、これこそが中国共産党(中共)による長年の洗脳教育がもたらした弊害だと、背筋が寒くなった人も少なくない。
繰り返される宣伝によって人々の憎悪感情ばかりが強化され、歴史の傷痕が政治宣伝の道具へと変えられた結果、一部の人々は演技と現実の区別さえつかなくなった。中共のいう「愛国教育」とは、歴史を振り返るためのものなのか、それとも憎しみを生み出すためのものなのか。今回の騒動を受け、そのあり方は改めて議論を呼んでいる。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。