中国 親族の勤務先や学歴も提出対象

中国国有企業で一般社員への身辺調査拡大 家族や海外渡航歴まで報告要求

2026/08/06 更新: 2026/08/06

中国の国有企業では、一般社員に対する身辺調査を急速に強化している。

今年3月以降、一部の国有企業では、これまで幹部が中心だった調査が一般社員にも拡大。社員本人だけでなく、親族の勤務先や役職、過去の海外渡航歴まで会社は報告を求めるようになった。

SNS上では、国有企業の内部資料とされる複数の調査票を共有している。一般社員向けの「親族関係調査票」には、社員本人だけでなく親族の氏名や勤務先などを記入する欄も設けている。

また、別の調査票では、2025年以降の海外渡航歴や訪問先、渡航理由、旅券情報などの提出を求めている。

さらに、海外に住む親族の有無や職歴、小学校から現在までの学歴などのほか、「その学校に在籍していたことを証明できる人」の氏名まで記入を求める項目があり、ネット上では「ここまで個人情報を集めるのか」「監視が行き過ぎている」と批判の声が上がっている。

この実態について本紙の取材に応じた元国有企業幹部は、「本来調べるべきなのは、権限を使って親族を入社させた管理職だ。採用権限のない一般社員まで家族関係を調べるのはおかしい」と指摘。「上層部に『厳しく取り締まっている』と示すための見せかけの調査にすぎない」と批判した。

また、本紙の取材に応じた公的機関の元職員は、「退職前は数日おきに政治学習の会議が開かれ、思想報告や自己批判まで求められた」と話す。近年、思想教育や個人情報の届け出は強化されてきたが、「一般社員やその家族まで調査対象を広げるのは前例がない」と指摘した。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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