海外臓器移植の違法あっせん幇助疑い 大阪の医師を書類送検 謝礼300万円受領か

2026/09/04 更新: 2026/09/04

カンボジアでの臓器移植を有償であっせんしたとされる事件で、警視庁は9月4日、移植希望者の検査や紹介状の作成を通じてあっせんを手助けしたとして、大阪府豊中市に住む男性医師を臓器移植法違反の疑いで書類送検した。医師は患者から検査料を受け取ったほか、あっせんしたとされる元NPO法人理事から計約300万円を受領していたという。複数のメディアが報じた。

事件を巡っては、解散したNPO法人「難病患者支援の会」の元理事、菊池仁達被告(66)が同法違反罪で起訴されている。

移植希望者を検査し紹介状作成

捜査関係者によると、医師は2025年、自身が院長を務める大阪市淀川区の病院で、違法な臓器移植であると知りながら、移植希望者に腎臓のエコー検査や血液検査などの移植適応検査を実施した疑いが持たれている。

医師はさらに、診断書に当たるカンボジアの病院宛ての紹介状を作成して菊池被告に提供し、移植に向けた連絡調整を容易にしたとされる。これまでに計5人の患者を診察したとみられている。

医療機関で行われた検査と紹介状の作成が、患者を海外の移植先につなぐ役割を果たしたとして、警視庁は医師の行為が違法なあっせんを手助けした疑いがあると判断した。

患者から検査料、元理事から謝礼

医師は容疑に関わる男性患者2人から、検査料として25万円ずつを受け取っていた。菊池被告からも、謝礼として計約300万円を複数回に分け、手渡しで受領していたという。

警視庁の任意の事情聴取に対し、医師は容疑を認める一方、「菊池被告にだまされた。合法だという説明を受けた」と供述しているという。

警視庁は同日、臓器移植のあっせんを受けて対価を支払ったとして、東京都内に住む70代の会社役員と、千葉県に住む60代の会社役員の男性患者2人についても、臓器移植法違反の疑いで書類送検した。

臓器不足を背景に海外移植

国内では慢性的な臓器不足を背景に、移植を希望する患者が海外で移植手術を受ける事例が続いている。

一方、海外渡航移植を巡っては、仲介業者や関係機関の役割、臓器提供者の自発的な同意が不透明となる場合がある。こうした移植は、国際的なルールである「イスタンブール宣言」で厳しく禁止されている。

今回の事件では、海外での移植をあっせんしたとされる元NPO法人理事だけでなく、患者の検査や紹介状の作成を担った医師と、対価を支払った患者も書類送検された。警視庁は、国内での準備段階を含め、海外臓器移植に至る経緯を捜査している。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
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