オーストラリア軍のF35戦闘機の部品が、修理のため米国へ輸送される途中、不可解にも香港へ経路を変更されていたことが分かった。最新の情報によると、機密性の高い技術情報に関わる可能性がある部品は、中国共産党(中共)当局に留置されている。
事情に詳しい関係者がブルームバーグに明らかにしたところによると、中共政府は、機密性の高い技術情報に関わる可能性があるF35ステルス戦闘機の部品を入手した。部品はオーストラリアから米国へ輸送される途中、理由が分からないまま香港へ転送されたという。
関係者によると、米物流大手UPSは当時、オーストラリア軍のF35戦闘機のキャノピーと兵器庫扉を輸送していた。これらの部品は5月下旬、検査のため米国へ送られ、必要に応じて修理または廃棄される予定だった。
関係者のうち2人によると、両部品はいずれも米防衛大手ロッキード・マーチンが供給したもので、ステルス性能を高めるためのレーダー波吸収材が塗布されている。
ブルームバーグがこの問題を報じた9月23日は、中共党首の習近平が国賓として米国を訪問するため到着した日でもあった。トランプ米大統領が習近平にこの問題を提起するかどうかは、現時点で明らかになっていない。
報道によると、米国側は問題の発生後、中共当局に部品の返還を求め続けている。米上院軍事委員会もF35を巡って非公開の公聴会を開き、米戦争省のF35統合計画室の代表者は、部品の回収を希望していると述べた。
F35は現在、世界で最も先進的なステルス戦闘機の一つとされ、米国によるイランへの空爆にも投入された。約20か国が米国から同機を調達している。
軍事専門家は、部品が修理を必要とする状態だったとしても、中共などの潜在的な敵対勢力が入手し、材質や塗装を分析すれば、米軍戦闘機のステルス技術の仕組みが解明され、対抗するレーダーシステムの開発につながる可能性があるとみている。
米政治専門メディア「ポリティコ」は9月18日、この問題を最初に報じた。その後、米戦争省とオーストラリア国防省が事実関係を確認した。
報道によると、部品は今夏、オーストラリア東部ニューサウスウェールズ州ウィリアムタウンから米本土へ送り、修理する予定だった。しかし、太平洋を横断する輸送の途中、貨物はひそかに香港へ「経路変更」された。F35の世界的な供給網を管理する主契約企業のロッキード・マーチンは、輸送を第三者の民間物流仲介業者に委託していた。
貨物の経路がどの段階で変更されたのか、また、どのように税関を通過して香港へ搬入されたのかは分かっていない。米国とオーストラリアが調査を進めている。
ロッキード・マーチンは、安全上の理由から具体的な輸送状況については説明できないとした上で、同社の担当チームは米軍と国防兵站局の規定を厳格に順守しており、調査に全面的に協力していると表明した。
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