ウクライナ軍 地上ロボットをロシア軍後方に空中投下 数か月の戦闘で約3千人殺害と発表

2026/09/28 更新: 2026/09/29

ウクライナ軍は、大型ドローンで爆薬を積んだ地上ロボットをロシア軍の前線後方に運び、空中から投下したと発表した。「ヴィヴァルディ作戦」の一環で、第3軍団は、地上ロボットも投入した数か月間の戦闘でロシア兵約3千人を殺害し、約124平方キロを奪還したと主張している。戦果の数字はウクライナ軍側の発表である。

ロシア軍の後方に地上ロボットを空中投下

英紙テレグラフが9月26日に報じたところによると、ウクライナ軍は大型ドローンを使い、爆薬を積んだ地上ロボットをロシア軍の後方に投下した。「ヴィヴァルディ作戦」と名付けられた攻勢の一環だ。

ウクライナ軍第3軍団は、地上ロボットも使った数か月間の戦闘で、ロシア兵約3千人を殺害し、ロシア軍が占領していた約48平方マイル(約124平方キロ)の地域を奪還したと発表した。地上ロボットは、前線から最大約12マイル(約19キロ)離れた場所まで運ばれたという。

アンドリー・ビレツキー軍団長は、この作戦でドネツク州のシャンドリホロベとデリロベを奪還し、ドロビシェベを完全に掌握したと述べた。

第3軍団の第2機械化大隊を率いるダーウィンの指揮官は、遠隔操作の地上ロボットを使えば「兵士がより安全に戦えるようになる」と話した。

構想から10日で実戦投入、別部隊も技術開発

ウクライナのIT系メディア「DOU」によると、この仕組みを開発したのは、ウクライナ軍第93独立機械化旅団の地上ロボット部隊「Alter Ego」だ。ドローンで地上ロボットを運ぶことから、「カンガルー型」と呼ばれている。

構想から初めて実戦で使うまでにかかったのは、わずか10日だった。ドローンが地上ロボットを敵陣の後方まで運び、投下されたロボットが攻撃する。

2023年に発足したウクライナの防衛技術開発支援組織「Brave1」によると、アメリカでは同じような仕組みが30年以上研究されてきたが、実戦では使われていなかったという。

Brave1は、爆撃用ドローンで運んで投下でき、敵陣の奥でも走行を続け、長時間動き、通信を保ちながら爆薬を使って任務を果たせる量産型の地上ロボットは、現在市場にないとしている。すでに製造業者を見つけており、試作機の開発を経て量産につなげる方針だ。

電子戦と夜間飛行で投下を支援

第3軍団は以前、ヴィヴァルディ作戦で地上ロボットを初めてロシア軍の後方に空中投下したと発表していた。ただ、その際は詳しい手順を明らかにしていなかった。その後、作戦に参加した指揮官が手順を説明した。

ダーウィン指揮官によると、まずウクライナ軍の防空部隊と電子戦部隊が、ロシア軍の偵察ドローンの活動を抑えた。同時に、ウクライナ軍のドローンと砲兵部隊がロシア軍の歩兵を攻撃し、ロシア兵を身を守るための陣地に退避させた。地上ロボットによる攻撃を悟られないようにする狙いがあったという。

その後、大型の爆撃用ドローンが自爆型の地上ロボットをロシア軍の後方へ運んだ。飛行から投下まで、全て夜間に行ったという。

「最も難しいのは、戦闘用ロボットを予定した場所に安全に降ろすことだ」と、同指揮官は話した。

第3軍団は「戦争で最後に勝敗を決めるのは歩兵だ。しかし、私たちは歩兵を守りたい。そのため、まずロボットを敵に向かわせる」と説明した。

ロシア軍の指揮官、無人機だけの攻撃とは信じず

ウクライナ軍の指揮官ミコラ・ジンケビッチ氏によると、地上ロボットは前線から離れた場所に投入された。ロシア軍の指揮官は、この攻撃がウクライナ軍のドローンと無人車両だけで行われたとは信じられなかったという。

ダーウィン指揮官は、空中投下した地上ロボットがロシア軍の陣地や兵士への攻撃で成果を上げたと説明した。この方法は前線のどの地域でも使えるとし、第3軍団はすでに、作戦で得た経験を他の旅団と共有し始めている。

高杉
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