米国:アジアのタミフル偽造品を押収

2005/12/21 更新: 2005/12/21

【大紀元日本12月21日】米国税関の12月18日付発表によると、サンフランシスコ税関が最近、鳥インフルエンザ治療薬・タミフル偽造品の郵便荷物で51個を押収したという。荷物はすべて中国語説明の包装で、アジアのサプライヤーから郵送されたと見られている。今回の事件は鳥インフルエンザの発生以来初めての大規模タミフル偽造品事件という。

香港メディアによると、タミフル偽造品が初めて見つかったのは11月26日、その後米国税関は個別郵送の同様の荷物計51個(約2500粒)を押収したと報じた。

米国食品と薬品管理局執行部主任デビッド・エルド氏によると、これらの偽物薬品には有効成分がまったく含まれていない。外部包装の文字は全部中国語ということから、サプライヤーはアジアからと推定しているが、現時点では薬品の製造元をまだ判明してない、すべて米国在住者がネットで購入した品物であるという。「多分製造元を割り出すのは永遠に不可能であろう。我々ができることは国民に対し、このような薬品を購入しないよう忠告すること。 このような事態はすでに予測していたが、鳥インフルエンザの危機を利用して、大もうけを企む無法者が大勢いるだろう。一旦米国業者の関与が確認されると政府は訴訟を起し、関係者の法的責任を追及する」とエルド氏が述べた。

鳥インフルエンザが世界各地で蔓延し、2003年末からアジアで報告されただけですでに71人が感染し死亡した。スイスの製薬会社・ロシュ社が生産するタミフルは現時点で最も有効な治療薬であると認識されている。