【大紀元日本5月26日】四川省汶川市の大部分の学校は地震で倒壊したが、香港慈善機構の監督下で建設された校舎は壁に亀裂が生じた程度だったという。
BBCによると、慈善機構「香港苗圃行動」は四川省南部に建設した61箇所の校舎の内、6箇所は震源地付近に位置しているが、倒壊せず、死傷者も出ていない。この機構のボランティア総幹事長・梁建華氏は取材に対して、6箇所の学校の内、3箇所は建設中で、3箇所はすでに建設済みで使用可能になっていると説明した。梁氏は、その内の1箇所は汶川に近い場所にあり、地震後は少し亀裂が生じた程度だと示したという。
梁氏は「苗圃行動」が援助した学校は倒壊せず、殆どの中国内陸の学校が廃墟になった原因についてコメントを控えたが、異なる年代に建設されたものは異なる耐震要求があるとし、「苗圃行動」が寄付した学校の大部分が2000年以降に建てられたと説明した。
梁氏によると、「苗圃行動」が寄付し学校を建設する際に、県の一級以上の建築士に学校の設計をしてもらい、建築物の青写真は香港で許認可されたエンジニアリングに検証されるという。また、校舎が建設終了後に県一級の部門および香港より派遣されたボランティアと共に検査し引き取る手続きを踏んでいる。
梁氏は、「テレビのニュースを見た限りでは、これら倒壊した学校は1980年から1990年の間に建設されたようだ。当時は耐震に対する要求は2000年以降のように厳しくなかった」と分析した。
*地震に耐えるはずの設計基準
中国建設部は1978年に「建築耐震設計基準」を頒布し、その中に「地元地区の耐震設計基準より強い地震に遭った場合に、倒壊または命に関わる深刻な破壊を防ぐ」と明示している。
情報筋によると、今回の地震でもっとも深刻な被災地の北川、汶川、綿竹、茂県および都江堰は震度7の耐震設計として、九寨溝、平武、松潘および文県は震度8の耐震設計に分類されているという。
BBCに投稿した深圳建築業関係者・林緑野さんは、1978年以降に建てられた建築物は今回の地震で、完全に倒壊するはずがないという。北川中学校学生棟は1996年に建設されたが、今回の地震で壊滅した。要は仕事の手を抜き、建材をごまかし、官民癒着の政府腐敗に問題があると指摘した。
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