18日、四川省成都中級法院(地裁)の初公判に出廷する王立軍被告(スクリーンショット)
【大紀元日本9月24日】重慶市トップを解任された薄煕来氏の元腹心で、国外逃亡など4つの罪に問われていた元同市公安局長・王立軍被告(52)に24日、懲役15年の判決が言い渡された。
王被告に対する公判は17、18両日に行われており、私情で法をねじ曲げる、国を裏切り国外逃亡、職権乱用、収賄といった4つの罪に問われていた。公判後の19日、新華社通信は『法律という天秤において』という長編報道を発表し、本事件の詳細を報じた。「当局の喉」とされる新華社のこの報道は、「薄氏の公訴をも暗示している」と、海外メディアや中国問題専門家は見ている。
同報道によると、王被告は、薄氏の妻で英国人殺害の谷死刑囚と2007年に知り合い、以来「一家と緊密な関係を保っている」。谷の犯罪事実を隠し追及しなかった王被告は昨年末に、谷との関係が悪化。今年1月、王被告は「重慶市共産党委員会の最高責任者を当時務めていた人物」に対し、谷が英国人を殺害した疑いがあることを伝えが、逆にその人物に「ほほを殴打された」と同報道は詳しく伝えた。翌月、王被告は公安局長の職を解任され、王の身辺の者も「違法な審査」を受けたという。
新華社報道はまた、「社会主義法治社会において、だれであれ、法律を犯したのであれば、法律の制裁を受けなければならない」と強調している。
新華社が言及した「重慶市共産党委員会の最高責任者を当時務めていた人物」は薄氏であることは明らかで、薄氏が犯罪の隠ぺいなどの罪で刑事責任を追及される公算が大きくなっている。ブルームバーグは「(新華社の)文章の狙いは、後の薄煕来公訴をほのめかすこと。巧みにわずかな言葉で(次の公訴の)序幕を開けさせた」と綴った。英ガーディアン紙や、米タイムズ誌、豪シドニー・モーニング・ヘラルド紙など有力紙の関連報道も、すべての証拠が薄氏に向かっており、近いうち薄氏は公訴される見通しだとの見方を示している。
公訴の時期について、多くの中国問題専門家は「次期指導部の人事を決める党大会の障害を一掃するため、その前に行うはずだ」との共通認識を持っている。
薄氏は今、「厳重な紀律違反があったため」党内部の取り調べを受けている。この取り調べは高官を公訴する準備段階になることも多い。
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