【大紀元日本3月13日】12日に行われた中国人民政治協商会議(政協)、第12期全国委員会第1回会議の閉幕演説で、新たに政協主席に選出された兪正声氏は、共産党の指導を堅持すると強調し、欧米諸国の民主制度には絶対に追随しないとの方針を繰り返した。
全人代と並行して開かれる政協について、当局は「中国共産党や、各民主党派、各人民団体、各少数民族などの代表からなる最高レベルの国政助言機関」「多党協力の重要な場所」とアピールしている。一方、外部は概ね「中国の一党専制の飾り物に過ぎない」と冷ややかな目でみている。
12日の演説で兪氏は「政協は共産党の指導に従う」「絶対に西側諸国の政治制度モデルを真似しない」と熱弁をふるった。委員らには「人民の異なる意見の交流を奨励するよう」求める一方、「国情から懸け離れた極端な主張を排除するよう」釘を刺した。
今回の全人代と政協の両会において、共産党の指導的地位が繰り返し強調されている。抜本的な政治改革を求める民間の声が高まったことに、指導部は警戒しけん制したとみられる。
北京在住の著名ジャーナリスト高瑜さんは12日、米国の海外向け放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)の取材に対し、「指導部が政治改革を頑として拒否している。民間が訴えている政治改革はありえないことだ」との見解を示した。
作家で学者の江棋生氏も「新しい指導部に政治改革を期待するのは極めて幼稚な考えだ」と指摘し、「指導部はいまだに現在の社会危機の深刻さを十分に認識していない」との見方も示した。
(翻訳編集・叶子)
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