【大紀元日本7月19日】中国当局が9日から全国範囲で人権派弁護士を一斉拘束している問題で、著名人権派弁護士・鄭恩寵氏(65)は大紀元米国本部の電話取材に対し「迫害を恐れない」と述べ、多くの人権派弁護士も「覚悟を決めている」と、当局による弁護活動の妨害に強固な態度であることを明かした。
鄭氏は11日に家宅捜査と取り調べを受けた。公安当局者からは、拘束された人権派弁護士らを支援しないよう忠告を受け、「(止めなければ)刑務所行きだけでは済ませない」と恐喝されたという。
鄭氏は人権派として知られる、上海在住の著名弁護士。土地強制収用の被害者など社会的弱者の弁護を引き受け、上海市の汚職高級幹部を告発するなどしたため、2003年に「国家機密情報漏えい罪」で懲役刑3年を受けた。釈廟xun_ネ後も、当局の監視を受け続けている。
弁護士一斉拘束の背景について、鄭氏は、中国当局が弾圧している伝統気功法・法輪功の学習者が、江沢民元国家主席を刑事告訴するための活動に、多くの人権派弁護士が法的支援を提供していることが一因と分析する。
鄭氏自身も長年来、法輪功弾圧の違法性を主張してきた。「私は逮捕など恐れていない。中国が法治国家になるには、弁護士が先頭に立ち戦うほかない」と力説した。
香港のNPO団体「中国人権弁護士関注組」によると、18日までの集計で、一時的なものも含めて拘束・連行された弁護士らは全国で228人に上る。そのうち拘留中と自宅軟禁が11人、行方不明者が9人、取り調べや一時身柄拘束を受けたのは200人以上。
9日に最初に拘禁された北京の有名女性弁護士の王宇氏と夫の包氏は、依然として不明のままだ。また支援者によると、オーストラリアに留学しようとしていた王氏の息子(16)も、17日に公安当局に連行され、行方不明になっているという。
全国で一斉に弁護士が連行されるという事態を受け、意を決するかのように女性弁護士・徐琳氏はチャットアプリ・微信(Wechat)で、夫や友人宛てにメッセージを送ったことが、ネットで注目を浴びた。「私が万一、懲役刑を受けたり、長期間行方不明になったら、(連帯責任を問われないよう)私と離婚してください……」
日本や米国など多くの政府と国際人権団体は相次いで中国政府に対し懸念を示している。
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