スペイン北東部の都市ウエスカで7日、見張り番の羊飼いが居眠り、熟睡中に1300頭の羊の群れが市中心街まで行進し散策した事件が起きた。警察が群れを放牧地に連れ戻したとき、羊飼いは羊たちの「無断外出」にまだ気づいていなかったという。
ウエスカ警察がフェースブックで公表した内容によると、早朝4時半頃、市民の通報で市中心街を散策していた羊の群れを発見した。7時前になんとか群れを放牧地に連れ戻したが、爆睡した羊飼いはまだ羊たちが勝手に「遠足」してきたことに気付いていなかった。
スペインでは、羊の群れが大通りを通過するのは珍しくない。紀元前ケルト人の時代から羊の放牧は伝統であり、遊牧民は牧草を求めて季節ごとに国土を移動する。1273年から遊牧民には各地の放牧ルートを通る法的権利が定められた。昔の放牧ルート上の草原や森林が徐々に町や都市に発展してきた今でも、その伝統を保存する重要性を訴える人々がいて、毎年羊の群れが首都マドリードの繁華街を通るイベントを行っているという。
マドリードでは20数年前から秋に遊牧祭りが開催され「一日羊飼い」を体験できます。2万頭もの羊や牛、馬などが、民族衣装を身につけた本物の羊飼いたちや市民、子供らとともに練り歩きます。羊の大群がマドリードの繁華街を埋め尽くす時、交通も中断され、その迫力に旅行者も圧倒されることだろう。
(翻訳編集・単馨)
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