米国の鉄・アルミ関税、日本は品目別に除外の可能性高い=経産相

2018/03/20 更新: 2018/03/20

[東京 20日 ロイター] – 世耕弘成経済産業相は20日、閣議後の会見で、米国による鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置について、品目別に対象から除外する新たな交渉においては、日本の製品が除外される可能性はかなり高いとの見方を示した。

米商務省は17日付の連邦公報で、鉄鋼・アルミニウムの輸入制限に関し、海外製品に依存する米企業による品目別の適用除外申請を19日から受け付ける方針を明らかにした。日本の鉄鋼・アルミのユーザーである米企業が商務省に申請することになる。

世耕経産相は、この方針を受け「日本の鉄鋼メーカーなども(米国の)ユーザー産業への働きかけを進めていると認識している」とし、「日本の鉄鋼アルミ製品は、かなり米産業界の役に立っている。しかも代替するものがあまりないという商品が多いので、品目別に、かなり除外される可能性は高いのではないか」と述べた。

一方、国ごとの対象からの除外交渉については、米通商代表部(USTR)が担当しており「日本が除外されるよう、引き続きねばり強く働きかけていく」とした。同相はこれまで、ライトハイザー米通商代表部代表、ロス商務長官に対し、日本製の鉄鋼・アルミの輸入は米国の安全保障に影響がないこと、米産業・雇用に多大な貢献をしていることを直接説明してきた。

トランプ米大統領は8日、輸入増加から米メーカーを守ることが安全保障上の利益になるとして、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を課すと発表した。同措置の発動は23日に迫っているが、日本側の要請に対し、米国側から具体的に何か説明はあったのか、との質問に世耕経産相は、交渉の過程について話すことは控えたいとした。

 

(宮崎亜巳)

Reuters
関連特集: 国際