[ワシントン 6日 ロイター] – レモンド米商務長官は6日、バイデン政権はランサムウエア(身代金要求ウイルス)によるサイバー犯罪を防ぐため、軍事的対応を含む「あらゆる選択肢」を検討していると述べた。
ただ、詳しい選択肢に言及はせず、今月にバイデン大統領がロシアのプーチン大統領と会談を開く際、議題に上る見通しだと語った。最近の大規模サイバー攻撃の一部はロシアに本拠を置く集団によるものだったとみられており、バイデン政権はロシアに対して姿勢を硬化させている。
レモンド氏はサイバー攻撃の「影響、結果、あるいは報復の可能性について検討する際、われわれはいかなる選択肢も排除していない」と語った。
先月に米石油パイプライン最大手コロニアル・パイプラインがランサムウエアによる攻撃を受けたのに続き、今月は食肉加工世界最大手JBSが同様の攻撃の標的となった。それぞれ、燃料と食品の供給不安を招いた。
グランホルム・エネルギー長官はCNNのインタビューで、米国の敵対国は、米国の送電網を全面的にまひさせる能力があると指摘。
一方、ブティジェッジ運輸長官は同日、CBSのインタビューで、コロニアル・パイプラインへの攻撃で民間企業へのハッキングが国家全体に影響を及ぼし得ることが明らかになったと指摘。「サイバーセキュリティーの強さは最も弱い部分でしか測ることができない。これが、米国のサイバーセキュリティーが脆弱な一因だ」と語った。
グランホルム氏は企業は標的になった場合は連邦政府に通報し、犯罪者に身代金を支払うべきではないと強調した。バイデン政権あるいは議会が身代金の支払いの禁止に動くかどうかは不明だと続けた。
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