スロベニアのヤンシャ首相は17日までにインド国営テレビのインタビューに応じ、台湾統一には武力行使も辞さないとする中国共産党の圧力や脅迫に反対する考えを示した。
台湾には過去4、5回訪問したというヤンシャ氏は「民主主義的な国だ」と述べ、貿易を含む関係構築を進める考えを示した。いっぽう中国共産党が最近謳った「民主主義」については「一党独裁体制の政府が世界の民主主義や平和を論じるなんて聞き苦しい」と苦言を呈した。
また、スロベニアの首都に台湾の代表処を開設する可能性を示唆した。加えて、リトアニアにおける「台湾代表処」の名称に意義を唱えるなど、同国を世界から孤立化させようとする中国共産党の威圧的な動きを非難した。
スロベニア政府はインタビュー内容全文を公式ウェブサイトで公開している。
中国外交部の趙立堅報道官は19日の記者会見で、ヤンシェ氏による台湾との関係強化をめぐる発言に強く反発した。「スロベニア指導者の発言は、あからさまな『一つの中国』原則への挑戦だ」と述べた。今後の対応については詳細を明らかにしなかった。
リトアニアと台湾の接近により、中国共産党はリトアニアに外交的・経済的な圧力をかけている。両国の外交関係を「代理大使級」に格下げすると表明したほか、輸入契約したビールやエバミルクなどを港に停泊させたまま税関手続きを拒否した。中国国内のSNSでは、同国に対する誹謗中傷も広がっている。
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