台湾は、中国当局から経済報復を受けているリトアニアに対して支援する姿勢を打ち出した。経済政策を担う国家発展委員会(NDC)は11日、台湾・リトアニアの共同プロジェクトに対して10億ドル規模の与信制度を創設すると発表した。
NDCは5日、リトアニアの産業を支援するために2億ドル規模の「中東欧投資基金」を設立すると発表したばかりだ。
NDCトップの龔明鑫(クン ミンシン)・主任委員(閣僚に相当)は11日、リトアニアのアウシュリネ・アルモナイテ経済イノベーション相とオンライン会談で、リトアニアとの協力を深化すると約束した。
「ともに強力な民主主義的サプライチェーンを構築し、世界の民主主義陣営の結束と強さを高める。同時に、中国共産党の経済的な圧力に対処するリトアニアを引き続き全力で支援する」と述べた。
龔主任委員は、両国の協力が見込まれるリトアニアの産業のために「10億ドル規模の融資ファンド」を創設するとした。半導体開発、バイオテクノロジー、衛星技術、ファイナンス、科学研究の6分野が対象。
両閣僚はその後の記者会見で、台湾とリトアニアは「今後、様々な分野での交流と協力がより緊密に、より頻繁に行われる」と示した。特に、半導体分野での協力が最も著しくなるという。
台湾のNDC、経済省などの政府官庁は近く共同で「台湾・欧州半導体産業協力専門チーム」を立ち上げる予定。
中国は昨年以降、「台湾」の名前を冠した出先機関の開設を認めたリトアニアに対して、経済的、外交的な圧力を強めている。
アルモナイテ氏は台湾側の支援に感謝し、今春に駐台湾代表処を正式に開設すると明らかにした。
(翻訳編集・張哲)
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