スタンフォード大学 中国系資金流入疑惑 米学界への浸透懸念が再燃

2026/06/05 更新: 2026/06/05

米国の名門校、スタンフォード大学が中共に関連する政府関係者や統一戦線と関係する人物・企業から、長年にわたり多額の寄付を受けていた疑いが浮上した。中には中共上層部の家族に関わるとされる資金も含まれていまる。報道によると、これらの資金の一部はAI、半導体、ロボティクスといった機微な技術分野に流れていたとされ、中共が資金や研究協力を通じて米国の学術機関への影響力を拡大しているのではないかとの疑念が広がっている。 大学側は、関連資料の多くは古いものであり、一部の協力関係もすでに終了していると説明しているが、この問題は改めて中共による学術分野への浸透工作を浮き彫りにしている。  

米誌「スタンフォード・レビュー」は、内部告発者から入手した文書を基に、同大学が長年にわたり中共関連の人物や企業から多額の資金提供を受けていたと報じた。  特に注目されているのは、「チェン・ユアン」と名乗る人物が2025年にフーバー研究所へ少なくとも300万ドルを寄付し、「研究プロジェクト」に充てるよう指定していた点だ。  

この人物名が、中共元老・陳雲の子であり、元中共国家開発銀行総裁でもある陳元と同名であることから、大きな関心を集めた。ただし、フーバー研究所はその後、この寄付者は同一人物ではないと否定している。  

公開された文書によれば、ファーウェイ、中国科学院、中国石油天然ガス集団などの中共と関係のある企業や機関も、過去にスタンフォード大学へ研究資金または協力資金を提供していた。  

国家安全保障戦略研究者で、開南大学副学長の陳文甲氏は「中共の国有企業や統一戦線、政治協商会議と関係する資金が長期的に米国の大学へ流入すれば、たとえ直接的な干渉がなくても、次第に自己規制や自己検閲が生じる可能性がある」と指摘した。

スタンフォード大学は、指摘された案件の多くは数年前のものであり、現在は大半が終了していると説明している。  

陳氏は 「中共の対米影響力工作は、公式名義で直接行われることは少なく、多層的かつ多様な経路を通じて間接的に進められる。問題の本質は、一部資金の出所が中共の権力構造や統一戦線システム、あるいは戦略産業と深く結びついている点にある」 との見方を示した。 

透明性ある監督体制が欠如すれば、将来的に技術流出や人材取り込み、研究成果の転用といった国家安全保障上のリスクにつながる可能性があると懸念されている。  

陳氏は「統一戦線工作の目的は、批判者に発言をためらわせ、傍観者を沈黙させることにある。萎縮効果が生まれれば、それだけで中共の政治的影響力は一定程度、目的を果たすことになる」と述べた。

分析によれば、米中競争が激化する中、この問題は研究の安全性に対する懸念を高めるだけでなく、資金提供や学術協力、統一戦線ネットワークを通じた中共の対外影響力拡大という構図を改めて浮き彫りにしている。  

学術の自由と研究の独立性をいかに守るかは、米国の高等教育にとって避けて通れない重要課題となっている。  

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