英国のアン=マリー・トレビリアン国際貿易相は7日、中国当局によるリトアニア産品への輸入禁止・制限を巡って、世界貿易機関(WTO)に提訴したと発表した欧州連合(EU)に加わる姿勢を示した。
トレビリアン国際貿易相は7日、ツイッターに、英政府は「中国当局による威圧的な貿易慣行に反対し、同盟国であるリトアニアとEUを支持する」と投稿した。
EUの行政を担う欧州委員会は1月27日、中国当局がリトアニア産品に「差別的な輸出制限を課している」として、中国側をWTOに提訴したと発表した。ドムブロフスキス上級副委員長(通商担当)は記者会見で、中国側の輸出規制は「威圧的な措置」であると非難し、「EUの単一市場に対する脅威で、EUのサプライチェーンに影響を与える」と述べた。
トレビリアン氏は投稿の中で、英政府が「EU(による提訴)への参加を要請する」と明らかにし、「貿易における経済的脅迫にともに立ち向かうため、第三者としてこれらの措置に関するWTO協議に参加する」と明らかにした。
台湾政府は昨年11月、リトアニアに欧州で初めて「台湾」の名称を用いた代表処(大使館に相当)を開設した。中国当局は、「1つの中国」原則に反しているとして、リトアニア政府に報復措置を講じてきた。
欧州委員会は中国税関当局の統計を引用し、昨年12月のリトアニア産品の貿易は前年比91%急減したと指摘、中国側の対抗措置はWTOルール違反と批判した。
WTO紛争解決制度の下では、EUと中国は紛争解決に向けて、まず60日以内に協議しなければならない。60日以内に紛争が解決されない場合、申立国はパネル(小委員会)の設置を要請できる。パネルの段階でも解決できなければ、上級委員会に上訴することになる。
(翻訳編集・張哲)
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