中国当局は来年1月1日から「中国輸入食品海外製造企業登録管理規定」を施行する。事前に登録を済ませていない外国食品企業は今後、中国へ輸入できなくなる。各国政府や企業は登録手続きが不明瞭で、期日までに登録するには時間が足りないと反発している。
中国当局が公表した新規定は、中国国内に輸入を行う食品生産・加工・保存企業を中国税関総署(GACC)に登録してから、市場への参入を認めると定めた。
10月に入ってから登録手続きが発表され、11月にようやく登録を行うウェブサイトが開設した。
ロイター通信によると、欧州の外交官は「1月1日以降、大混乱が予想される」と懸念した。
在中国欧州連合(EU)代表団のダミアン・プラン氏(農業セクター担当)によれば、EUは今年、中国税関当局に4通の書簡を送り、輸入食品に関する新規定についてより明確な説明と、登録までの猶予期間を与えるよう求めた。
ブルームバーグの11月8日の報道では、米国、英国、日本、EU、オーストラリア、カナダとスイスの外交官も10月27日、中国税関総署に共同で書簡を送り、新規定の実施を「少なくとも18カ月後」に延期するよう要請した。
外交官らは、新規定の実施で食品が速やかに中国市場に入れず、「世界の食品供給網に混乱をもたらす」として、中国税関当局と頻繁に意見交換していたと述べた。
食品企業の関係者は、中国当局の新規定は「非関税障壁」だと指摘した。米食品輸出業界団体、米国西部農業貿易協会(WUSATA)の幹部はロイター通信に対して、「中国以外の国・地域で、このような強硬的な措置に遭ったことがない」と述べた。
新規定は、未焙煎のコーヒー豆や食用油など14種は「高リスク」輸入食品のカテゴリーに分類し、輸出国の食品当局が今年10月までに登録を終了するよう要求した。中国当局は11月、「低リスク」食品に関連する企業の登録サイトを立ち上げたばかりだ。
登録作業を支援している欧州CIRS(Chemical Inspection and Regulation Service Ltd)の事業開発マネージャー、Li Xiang氏はロイターに対して、「中国語のシステムは現在機能しているが、英語のシステムは試験的なものだ」と語った。
(翻訳編集・張哲)
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