【禁聞】駐中国米国大使 中共による外国企業に対する企業秘密提出の強要を批判

2026/01/31 更新: 2026/01/31

米中首脳が4月に会談を予定する中、米国駐中国大使のデービッド・パデュー氏は中国共産党(中共)が輸出許可と引き換えに外資系企業に機微な商業情報の提供を求めていると公に批判した。これについて、トランプ政権が中共に対し、より強硬な姿勢へと転じつつあることを浮き彫りにしているとの見方が出ている。

米国駐中国大使のデービッド・パデュー氏は1月29日、在中国米国商工会議所が主催した行事で講演し、外国企業は中共が導入した輸出許可制度に従うことを求められており、その制度では外資系企業にサプライチェーン情報の提供を義務付けていると指摘した。パデュー氏は、こうした情報は多くの場合、米フォーチュン500企業が負う機密保持義務の大半に抵触すると述べた。

台湾・南華大学国際事務・企業学科の孫国祥教授は、中共がデュアルユース物資の輸出管理を名目に、実際には情報収集と経済的威圧を強化し、中共の統制を受けず、企業秘密や技術、データを中共に吸い上げられない、日米欧企業の「非紅色」サプライチェーン移転に圧力をかけている可能性を示すシグナルだと分析した。また、トランプ第2期政権は中国に対する相互主義の原則で強硬姿勢に転じ、中国の違反行為を黙認せず、世界貿易機関(WTO)の透明性義務や企業の機密保持権を侵害していると名指しで批判していると述べた。

パデュー氏はさらに、新たな関税引き上げの脅威があるにもかかわらず、ドナルド・トランプ米大統領の4月の訪中日程は計画通り進められると説明した。

大紀元のコラムニスト、王赫氏は、これが現在の米中交渉における核心的な問題だと指摘し、合意に達した後、中共がそれを履行できるのか、履行過程で形骸化や挑発が生じないかが米中関係の難しさを生んでいると述べた。その上で、今回、米国駐中国大使がこの問題を公に提起した意義は大きいと語った。

パデュー氏は講演で、中国が世界の製造業に占める比重を拡大し続けていることは、他の地域にとって健全ではないとも警告した。米国と多くの貿易相手国は、中国製品が世界市場に流入している状況に懸念を示している。

孫国祥教授は、この一件が米国側の交渉カードを強化する可能性があると指摘し、パデュー氏の批判が中国の輸出規制を非関税障壁と直接結び付けた点を重視した。米国は対抗措置として、半導体や重要鉱物の輸出規制を強化し、関税交渉で中国に対し情報収集的な審査の撤廃を求めることができる一方、中国側の報復、例えばレアアース供給制限を招く可能性もあると述べた。

2025年以降、米中間の技術競争やレアアース供給を巡る対立を背景に、中共は一連の厳格な措置を講じ、レアアース産業の輸出管理を強化してきた。その結果、巨大な官僚機構自体が対応に追われ、混乱を招いているとされる。

王赫氏は、こうした制度には多くの商業機密が関わり、西側諸国にとって受け入れがたい内容だと指摘した。この問題は、2025年に行われた5回の交渉でも核心的な争点であり、双方は一定の共通認識に達したものの、実際の運用には多くの課題が残っていると述べた。米国が強く反応すれば中国は軟化し、米国が弱腰になれば中国はより強硬になる傾向があるとも語った。

検査能力の不足や通関手続きの混乱、税関当局による厳しい対応が、外資系企業による中国からのレアアース輸入を一層困難にしている。

こうした動きは、データの乱用や企業機密の漏洩リスクに対する強い懸念も呼び起こしている。

孫国祥教授は、輸出審査で商業情報の提出を求める慣行自体は新しいものではなく、2020年に中共の輸出管理法が施行されて以降、広く見られると指摘した。外資系企業の不満は長年にわたって蓄積しており、クアルコムやインテルなどがサプライチェーンの詳細開示を求められる例が多いと述べた。

複数の西側企業は以前、中国政府がレアアースや磁石の輸出許可審査で、生産工程、最終用途、顧客リスト、工場の映像など、機微な商業情報の提出を求めていると警告してきた。こうした資料は通常、中国側の供給業者が代理で提出するため、情報流出のリスクが高まっている。

イタリアの音響機器メーカーB&Cスピーカーズのサプライチェーン責任者、アンドレア・プラテシ氏は、中国側が非常に多くの情報提供を求め、応じなければ許可申請書類が保留されると明らかにしている。

孫国祥教授は、これまで米欧企業は中国市場を守るため、要求に低姿勢で応じてきたが、トランプ政権の再登場により、米国側はもはや中国の要求に従わなくなったと指摘した。パデュー氏がフォーチュン500企業の機密保持義務侵害を公然と批判したことは、経済ナショナリズムへの転換を示しており、中共の統制を受けず、企業秘密や技術、データを中共に吸い上げられないサプライチェーンの加速による脱中国化が進む中、企業側も反撃する余地を得ていると述べた。

一部の評論では、レアアース問題が再び米中関係を関税戦争の緊張局面へと引き戻す可能性があるとの見方が出ている。

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