「地方来訪者を通報せよ」江蘇省、18万円超の報奨金約束 上海などでの感染拡大で

2022/03/14 更新: 2022/03/14

中国上海ではこのほど、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染者が急増している。上海市に隣接する江蘇省の各地方政府は住民に対して、上海など感染拡大地域からの来訪者がいれば通報するよう要求した。通報者には、最高で約18万5000円相当の報奨金を支払うという。

同省江陰市が12日に発表した通知は、上海市の感染者が流入するリスクが高いと言及した。

通知は「自宅での隔離観察を指示された後に無断で外出した人を通報すれば1000元(約1万8500円)を、感染拡大地域から来たことを報告しなかった地方在住者を通報すれば500元(約9300円)をそれぞれ支給する。その来訪者がPCR検査で陽性と確認されれば、通報者に1万元(約18万5000円)を与える」などとした。

南通市通州区も同日、同じ通報制度を実施し始めた。

ネットユーザーらは「文化大革命の再来」「防疫政策にも密告制度か」などとバッシングしている。

中国の衛生当局、国家衛生健康委員会は14日、13日に中国の31の省・市で1337人の新規感染者が確認されたと公表した。また、同日の国内の無症状感染者は788人にのぼったという。そのうち、上海市で確認された新規感染者は41人で、無症状感染者は128人だという。

中国の隠ぺい体質から、実際の新規感染者数は当局の公表を上回る可能性がある。

上海市の小中高校はすでに休校となっている。復旦大学など複数の大学は13日、「閉鎖式管理」を実施し始めるとし、教職員や学生が校内を出入りすることを禁止した。市内の公共交通機関も14日から運行停止となった。

(翻訳編集・張哲)