中国 軍隊と警察の給与が削減されたとすれば……。

軍人にまで広がる給与削減の波=軍隊も寝そべりになる可能性

2024/01/04 更新: 2024/01/06

3年間の厳格なゼロコロナ政策により、地方財政は空洞化してしまった。

ゼロコロナ政策の終了後も、更なる経済減速が続いている。2021年下半期以降、公務員の給与削減の波は、中国のほぼすべての省に広がり、手当やボーナスのカット・廃止も行われている。事情に詳しい市民が大紀元に語ったところによると、給与削減の波は公務員から軍隊にまで広がっているとのこと。

退役軍人である華氏は大紀元に、「みんなお金がなくなっている。多くの公務員の給料や、定年退職した高齢者の年金が期限内に支払われず、支給が遅延している」と語った。

「給与がもらえないのではなく、支給が半月、1か月遅れる。国有企業も軍隊も同じ状況。軍隊での同期の多くは半年間手当が支払われていない」

近年、中共(中国共産党)の首魁・習近平は、腐敗撲滅と軍の「強化」という目標を達成するため、軍への投入を増やしている。「今後、軍幹部の収入は賃金が中心となり、それ以外のいわゆる袖の下はなくなる」とし、2014年、2018年、2021年にそれぞれ軍人の賃金を大幅に引き上げた。

華氏は、軍人の基本給は国家が支払うものであり、ちゃんと支給されているが、その他の手当は地方政府が支払うもので、現在、地方政府の手当支払ができていないと説明した。

「地方政府の財政は資金不足に陥っており、多くの公務員は給与をもらえていない。教員たちの給与未払い は1か月から数か月続いている」

軍事工業研究機関でも給与カット

経済の悪化が続く中、中共国家安全部が中国経済のネガティブな発言を禁止したため、一部のリベラルなエコノミストは沈黙し、給与削減に関する投稿は削除され続けている。しかし、2023年12月18日を最終編集日とする投稿が中国本土のSNSで拡散している。

そのコメント欄には、このような情報が書き込んである。「航空宇宙、中部電力グループ、中国船舶工業集団、中国兵器装備集団の多くの研究所が給与の引き下げを始めた」「削減幅は5~30%」「一部の軍事機関の給与カットに関する投稿が消え、書き込み内容も消された」

大紀元は、今の所、この情報が真実かどうかを独自に確認することができていない。

2022年4月、匿名のネットユーザーによると、2020年に中国航天科工集团第六研究院41所に入社し、同年7~12月の税引前月収は平均で約1万元(約20万円)、2021年1~6月は平均で8千元(約16万円)、2021年7~12月は、ボーナス含めて平均月収は6千元(約12万円)だった。

退役した軍人の白氏によれば、警察も減給されている。

「中国本土の沿岸都市にある派出所の副所長が、給与が削減された」と言った。全員が給与削減されているという。

中共軍隊も「躺平(タンピン:寝そべり族)」かも

軍人と警察の給与引き下げは、中共当局の資金不足とインセンティブ(奨励金)不足を反映している。これにより、彼らも地方官僚システムと同様に「躺平」(行動を起こさない状態)になるかもしれない。

李克強の親友だった政治学者の王軍濤氏は、習近平は第20回全国代表大会後権力を掌握し、非常に強いと思われているが、実際はそうではないと指摘した。官僚システム全体が寝そべりしているからだ。しかも人材が欠乏しているため、習近平は今が最も弱い状態だと思われる。

王軍濤氏によると、「白紙革命」は1989年6月4日の天安門事件以来の最大の市民抗議運動だ、と言う人がいるが、実際は、1990年代後半に朱鎔基元首相がWTO加盟のために国有企業を改革した際、20万~30万の企業が閉鎖・合併され、2千万人の労働者が解雇され、次々と起こった抗議活動は、白紙革命よりもはるかに大規模で組織的だった。

「21世紀の最初の10年間、当時は土地徴収などが行われており、各地で激しい衝突が発生した。汕尾市の農民はダイナマイトを持ち出し、武警と対峙した。なぜこれらがすべて鎮圧されたのか? それは、地方政府にも利権があり、役人にも利権があったからだ。 土地買収や取り壊し、国有企業の売却など、汚職で大金が手に入るからという動機があったのだ」

一方、当時は、各地の公安局長は武装警察隊の第一政治委員だったので軍隊を出動させて鎮圧することができた。 しかし、習近平は武装警察隊がクーデターを起こすことを懸念し、武装警察隊の権力を中央政府に移した。

「過去に災害が起きた時、軍隊は最前線にいたが、この2年間は兵士たちが災害救助に参加していない。2023年、河北省涿州で大洪水が発生した際、38軍が出動したのは北京を守るためだった。洪水や被災者が北京に流入するのを防ぐためだった」

官界全体が寝そべり状態だ。白紙革命を鎮圧するのを手伝って、一般市民に恨まれることになり、利益もない上に、最後に責任転嫁の身代わりにされるかもしれないのだ」 「軍の反乱を恐れて、あえて地方当局に軍事力を委譲しないため、地方当局は白紙革命に対応できなかった。だから私は、習近平は今が一番弱い状態だと言うのだ。

 

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