米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は中国の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が米国のユーザー情報を取得しているとの報道を受けて、同アプリは文明の崩壊を招いているのではないかと疑問を投げかけた。
マスク氏は17日、「ティックトックは文明を破壊しているのか。そう考える人もいるだろう」とツイートした。
オンラインメディア・バズフィードによると、ティックトックを運営するIT会社バイトダンスの従業員が、中国で「米国のティックトックユーザーに関する非公開データに繰り返しアクセスした」ことを示す80以上の社内会議の音声が流出した。同記録には、エンジニアが2021年9月から2022年1月までの5カ月間、米国のユーザーデータにアクセスしていたとする9人の従業員の14の供述が含まれているという。
ティックトックはデータプライバシーに関する懸念に対して、米国ユーザーの情報を中国ではなく、米国内で管理すると約束してきた。しかし、バズフィードによると「米国のスタッフには、データにアクセスする許可も知識もなかった」という。
ティックトックの運営元は北京を本拠とする中国企業「バイトダンス(Byte Dance)」だ。国家安全保障上のリスクがあるとしてトランプ前大統領は、ティックトックの米国内での提供や利用を禁じる命令をだしていたが、昨年、バイデン大統領は同命令を撤回。米国人の個人情報が流出しないよう代替方策を検討するとしていた。
マスク氏はその後、文明に対するリスクをもたらすのは「ソーシャルメディア全般」なのかもしれないと投稿している。4月にはツイッターの検閲を「文明のリスク」と表現。同社の左傾化した偏向性についても懸念を表明した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。