「一つの中国」という中共の大ウソ【現代中国キーワード】

2022/10/14 更新: 2022/10/14

一個中国
中国共産党は、「一個中国(一つの中国)」と声が裏返るほど連呼する。

これに対し、「なぜ毛沢東は、新しい国号を『中華民国』にしなかったのか?」というブラックジョークがある。

考えてみればその通りで、わざわざ「中華人民共和国」にするから「二つ」になってしまったわけだ。それを台湾のせいにしても、お門違いと言うしかない。

ついでに言うと、中共は「中華」と言いながら伝統文化を徹底的に破壊した。「人民」に主権はなく、「共和国」の看板を掲げていても全人代のように形骸化した共和制しかない。全ては党総書記が決めるが、習近平氏が再任されるかどうかは、まだ分からない。

そんな中国共産党が「一つの中国」と言った途端、すでに論理がすり替えられていることにお気づきだろうか。

そもそも中共にしてみれば、共産主義化できなかった地区として、東シナ海上に台湾島が存在することが我慢ならないのである。中国が一つ、二つの問題ではない。

前近代において、台湾が「化外の地」であったことは事実だが、それよりも、中共が伝統中国にとって「外来の異物」であることが最大の問題なのである。その恥部を隠すために、中共は「一個中国」を絶叫する。中共に合わせた感情的な議論を、こちらがする必要は全くないのだ。

台湾は、かつての軍政のころから民主主義を着実に発展させ、自由主義社会の一員として見事に成功した。ゆえに、台湾の未来は台湾人が決めることに何の異論もない。