7月23日、斉斉哈爾(チチハル)の中学校で、体育館の屋根が崩落し事故は社会に広く懸念と論争を巻き起こした。
中国共産党(中共)教育部弁公庁元副主任である王旭明氏はSNS投稿で、教育部は被害者を軽視し「もっぱら人民と相反することをする」と糾弾した。
チチハル市の第34中学校で7月23日午後、体育館の屋根が突然崩落する事故が発生した。当時体育館で練習をしていた19人が下敷きになり、24日午後には11人の死亡が確認された。
事故発生後、遺族は地元政府や病院などの対応に激怒した。更に、当局が各SNSでの検閲を強化し、関連する議論を遮断・削除することに対し、ネットユーザーたちは不満を噴出させている。
7月27日、王旭明氏はWeibo(ウェイボー)で長文の投稿をした。
「複数の友人はモーメンツ(WeChatのタイムライン)に、チチハル市の人々が自発的に第34中学校に花を贈り、追悼するショートビデオを共有した。李鎮西先生は、『チチハル市第34中学校の門前に集められた花々は、中国最大の哀悼の地となっている』と述べた」
王旭明氏は「 我が国の学校はどうなってしまったのか?」と、責任を問うた。
「私はずっと悩んでいる。学生の自殺、溺死、突然死や様々な異常な死亡が発生した後、学校はそれを隠蔽している。亡くなった学生への最低限の尊重や追悼、追憶すら行わないのだ。普段は大きな顔して立っている校長や、威張って見せる教員らが、突然黙ってしまう。一体どうしたのか?」
王氏は、中国における奇妙な現象を指摘する。「各学校は古代の聖人や近代の英雄・烈士に対して尊重を示すが、身近な人々の死亡に対してはだいたい無関心だ」
同氏は、このような重視と無関心の差は、多くの学校、特に市の教育局長や校長たちが、本来の人を主体とした価値観を持っていないことを示していると批判した。
多くの市民や家族は造花の花輪をささげ、追悼の意を表すつもりだったが、当局に禁止されている。
王氏は「なぜキャンパスには花輪を置くことはが禁止されるのか? なぜチチハルの人々は犠牲者たちを送別したいのに、なぜ学校はそうしないのか? これはどんな教育局であり学校なのか? これは良い校長や良い局長ではない! 理由はただ1つ、もっぱら人民と相反することをするからだ」と批判した。
情報によると、王旭明氏は中共教育部弁公庁副主任、新聞弁公室主任、教育部報道官、言語出版社主任を務めていた。
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