中国の飲食業界で続く「閉店ラッシュ」 今年上半期だけで47万超の関連企業が消えた

2023/08/04 更新: 2023/08/04

中国では昨今の景気低迷に伴い、国民の消費スタイルも大きく変化している。その影響により、外食にまわす金額も以前に比べて減ったため、過去数か月の間に閉店する飲食店が急増している。こうした飲食業界の「閉店ラッシュ」にともない、大量のキッチン設備や客用のテーブル、椅子などのレストラン用品が中古市場に溢れている。

中国の著名な調査機関「紅餐産業研究院」がこのほど発表した「中国餐飲発展報告2023」と題される報告書によると、今年上半期だけでも47.19万社余りの飲食関連企業が法人登記を取り消していたという。昨年の同時期に比べても、登記取り消し件数は大幅に増加した。

新興のコーヒーチェーン「ラッキンコーヒー(瑞幸咖啡)」やティードリンクチェーン「茶百道(ChaPanda)」など少数の限られたブランドが急成長を遂げている。その一方で、火鍋専門店「賢合莊滷味」 やスイーツチェーン店「許留山」、ベーカリー・チェーン「克莉絲汀(Christine)」など多くの飲食企業が、相次いで店舗閉鎖や廃業を強いられているとして、同報告書では冒頭から「今年上半期、中国の飲食業界は苦しい両極化を経験した」と指摘した。

また、中国のカフェ業界と喫茶店業界の現状と動向については、「高品質・低価格を目指して、加盟の開放や値下げ競争が激しい」と同報告書は指摘している。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
鳥飼聡
二松学舎大院博士課程修了(文学修士)。高校教師などを経て、エポックタイムズ入社。中国の文化、歴史、社会関係の記事を中心に執筆・編集しています。
関連特集: 中国