オピニオン 親権を弱体化し小児性愛を助長する包括的性教育

子どもの「性の権利」 グローバル組織が一体となって推進(1)

2023/09/14 更新: 2023/09/16

このたびエポックタイムズが調査した米政府機関の文書によって、幼稚園児に性教育を行い、性的経験を受け入れやすくさせる計画が、3つの強力なグローバル組織によって実施されていることが明らかになった。

人権と教育の旗印の下で小児性愛が促進され、子どもたちが「グルーミング」されていると同時に、親権が弱められているに等しいと識者らは指摘している。性犯罪の文脈における「グルーミング」とは、性的虐待を目的として未成年の子どもと親しくなり、手なずけることを指す。

専門家らは、こうしたプログラムが世界各国で推進されれば、「同意に基づいた」子どもたちとの性行為が容認されることに繋がりかねないと指摘した。

一方、プログラムの支持者らは、子どもが持つ「性的快楽の権利」の擁護を掲げている。

国際家族計画連盟(IPPF)、世界保健機関(WHO)、国連が、子どもたちを性的関心に晒そうとしていることは、彼らの公式文書から明らかだ。

主に2つの動きがある。1つは性的同意を教えることに重点を置く「包括的性教育」の動き。もう1つは、子どもや若者を、年齢ではなく成熟度に基づく性的権利を有する「性的存在」として説明しようとする動きだ。

これらの小児期の性教育には、ほとんどの親が一般の性教育として認識している内容が含まれている。子供たちは生殖に関する生物学的な説明を受けるほか、禁欲がいかに妊娠や性感染症を防ぐかに関して議論することになる。

これらのカリキュラムは、未成年者には、自分の身体に関する決定を自分で下し、「欲望、快楽、幸福」を経験する「権利」があるという考え方も取り入れられている。子供たちは親の関与なしに同性愛やロール・プレイングを探求することになる。

WHOのような推進派は、小児期の性教育などのプログラムを通じて、性的欲望や性的関係、およびその権利についてより周知を図ることで、若者の性体験が遅くなり、安全な性行為を実践する可能性が高くなることをエビデンスが示していると主張している。

米国小児科学会は、小児期の性教育が、子供や青少年に発達段階に応じた適切な教育を与え、避妊率やコンドームの使用率を高めると称賛している。

米国産科婦人科学会の思春期医療委員会は、小児期の性教育が性的活動、無防備な性行為、性病、10代の妊娠の割合を減少させることを示す研究を引用している。

人権と教育の旗印の下で小児性愛が促進され、子どもたちが「グルーミング」されていると同時に、親権が弱められていると識者らは指摘している。(Megan Jelinger/AFP via Getty Images)

国連機関と非営利団体が一体となって推進

メグ・キルガノン氏をはじめとする専門家らは、幼少期の性教育が有害であると確信している。彼女は、これらがグローバリストのアジェンダであり、小児性愛を常態化することで子どもたちに危害を加える可能性があると考えている。

保守系団体「ファミリー・リサーチ・カウンシル」の教育学担当上級研究員であるキルガノン氏は、それらの団体の最終目標は、性的同意年齢を引き下げ、子どもたちの性行為を合法化することだと考えている。

「子供との性行為を望む大人が、それを実現するために性の権利に関する国際的な団体で活動している」とキルガノン氏はエポックタイムズに語った。

ニューヨークにある保守系の監視団体「家族と人権のためのセンター(C-Fam) 」の法学担当副会長で弁護士のステファノ・ジェンナリーニ氏は、国連機関と非営利団体が一体となり、性行為やトランスジェンダー、中絶などに関するあらゆる情報を子どもたちに提供していると指摘している。ジェンナリーニ氏はエポックタイムズに対し、この組織化された国際的な取り組みに「非常に潤沢な資金が集まっている」ことを指摘し、「これは陰謀論ではない」と強調した。

エポックタイムズは、国連と米国内外の家族計画連盟にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

子供のための性革命

性教育はこれまで以上に低年齢化している。

ユネスコ(国連教育科学文化機関、UNESCO)は、「性教育に関する国際テクニカルガイダンス」と呼ばれる、幼稚園から始まる子供への性教育についての文書を委託した。

ユネスコがWHOや国連女性機関、国連児童基金(ユニセフ)などの国連機関と協力してこのガイダンスを作成したことは、各機関のウェブサイトから分かる。

文書の冒頭には、子供と若者に「知識を与える」ことや、「尊重しあえる社会的・性的関係を築ける能力をつける」ことがプログラムの目的とされている。

このガイダンスは、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)」に該当する。その17の目標は、2015年にオバマ大統領のリーダーシップの下、米国を含む国連加盟国が、貧困を終わらせ、地球を守り、世界中の生活を向上させるために採択した。

その一環として、国連はこの類の性教育を世界中で義務付けようとしている。各国政府に対し、すでに結ばれている国際的な誓約を通じて、政策の実施を求めている。

国連機関の進捗報告書「包括的性教育への旅」には、「小児期の性教育が法律や政策で義務付けられるよう、継続的な努力が必要だ」とある。

国際家族計画連盟(IPPF)はこの使命を推進するため、10歳未満の子ども向けの性教育の基準をまとめたキットを発表した。

家族計画連盟の資料は、「性行為」が「商業的性労働」の一部となりうることを10歳以下の子供たちに教えるよう勧告している。(Samira Bouaou/The Epoch Times)

そこでは、「性器に基づいて男女が区別されることを快く思わない子供もいる」と教えている。

さらに、「性行為は常に同意によって橋渡しされるべき」であり、個人が「いかなる圧力からも解放され、親密な関係を結ぶことに同意する」ことを教えるよう規定している。

このプログラムは、10歳未満の子どもたちに対し、性行為は交際や結婚、「商業的性労働」など、さまざまなタイプの関係性の一部になりうると指導している。

テキサス州を拠点に活動する米国のエポックタイムズ記者。州政治や選挙不正、失われつつある伝統的価値観の問題に焦点を当て執筆を行う。テキサス州、フロリダ州、コネチカット州の新聞社で調査記者として活動した経歴を持つ。1990年代には、プロテスタント系のセクト「ブランチ・ダビディアン」の指導者デビッド・コレシュについて暴いた一連の記事「罪深きメシア(The Sinful Messiah)」が、ピューリッツァー賞の調査報道部門で最終候補に選出された。
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