米カトリック系の女子大学が、女性だと自認する男性の入学を認める方針を発表した。司教は「カトリック教の教えに反する」と方針撤回を求めている。
トランスジェンダーの受け入れを発表したのは、インディアナ州ノートルダムの保守的な地域に1844年に開校したセント・メアリーズ・カレッジ。同校は「性別が女性、または一貫して女性として生活し自認している学部志願者の入学を認める」との声明を発表した。2024年秋からの入学が可能だという。
セント・メアリーズ・カレッジはトランスジェンダー女子の受け入れ理由について「カトリックの女子大学として運営するという我々のコミットメントを包含するもの」だとしている。
一方、こうしたトランスジェンダー女子の受け入れについて異論を呈する者もいる。
インディアナ州のケビン・ローデス司教は、方針は「カトリック教の教えに反する」と指摘し、方針撤回を訴えた。
「セント・メリーズ・カレッジがトランスジェンダーであると自認する人々に寛容な心を示そうとすることが問題なのではない。問題なのはカトリックにはない『女性の定義』を受け入れていることだ」
また同校は「信仰と道徳の問題において」教会の教権を遵守する義務に違反していると付け加えた。
トランスジェンダーの受け入れを表明したカトリック女子大学は、同校が初めてではない。大学における「トランス・インクルーシブ」ポリシーを推進する『キャンパス・プライド』によると、ミネソタ州やウィスコンシン州の女子カトリック大学もトランスジェンダーを受け入れているという。
エポックタイムズはセント・メアリーズ・カレッジにコメントを求めたが、本記事掲載までに返答は得られなかった。
賛否両論
セント・メアリーズ・カレッジの卒業生からは賛否両論の声が上がっている。
大学の新聞によれば、2015年卒業生は、方針は「絶対的な迎合主義」だと指摘。「もし大学が本当にトランス女性を『女性』として受け入れるならば、新入生にそのような人たちと部屋をシェアすることを強制することになる」と懸念を表明した。
一方、2008年卒業生はSNSに「母校をとても誇りに思う」とし、すべての「女性」を受け入れる同校の方針を称賛した。
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