欧州連合(EU)は、ロシアのウクライナ侵攻を支援しているとして中国に拠点の置く4社など合計21社に制裁を科すことを計画している。マイクロチップなど軍事転用できる製品について、第三国経由でのロシアへの輸出を防ぐ狙いだ。米政府系のメディア「ラジオ・フリー・ヨーロッパ(RFE)」10日付が報じた。
RFEが入手した文書によれば、2月24日のロシアによるウクライナ侵攻2周年を前に、EUは6か国の企業を対象としたロシア関連制裁の第13弾を発表する見込み。制裁対象には、中国、カザフスタン、セルビア、インド、シンガポール、スリランカ、タイ、トルコ、ロシアの企業が含まれる。
リストに掲載された企業は、最終版が決定される前に変更される可能性がある。
開戦以来、中央アジアや中国を拠点とする企業経由で、軍事転用が可能なマイクロチップやドローンなどがロシアに輸入される数が急増しており、欧米は警戒を示してきた。EUは今回の取り組みを通して、こうした「抜け穴」対策を講じる。
EUは過去に中国企業3社に制裁を科している。昨年12月にはシャルル・ミシェル欧州理事会議長とウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長が中国を訪問し、ロシア企業への供給に関わっているとEUが指摘した13社のリストに対処するよう警告した。
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