川勝平太静岡県知事、辞職表明 中共機関紙に毛沢東愛を語った過去も

2024/04/02 更新: 2024/04/02

静岡県知事川勝平太氏は2日午後、6月の議会をもって辞職することを表明した。新人職員への訓示のなかで、農業従事者を差別すると捉えられかねない発言をしたことで、批判が相次いだ。過去には中国共産党機関紙「人民日報」の取材を受けた際に、毛沢東への「想い」を語ったことでも知られている。

川勝氏は県職員への訓示で、「(県庁は)毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたりするのとは違って、基本的に皆さんは知性が高い方たちだ」などと述べた。発言は職業差別的だとの非難を集め、同日夜、辞職の意向を表明した。

川勝氏は2009年に初当選し、現在4期目。以前は静岡文化芸術大学学長などを務めた。

川勝氏をめぐっては、JR東海が進めるリニアモーターカーの開発に難色を示してきたことで知られている。JR東海の丹羽俊介社長は3月29日、国土交通省で開かれた専門家会議で2027年の開業を断念する方針を明らかにした。静岡工区の着工を静岡県が認めていないことが、開業の遅れに直結したという。

また、川勝氏をめぐっては、中国共産党寄りの言動でたびたび話題になった。2012年に中国共産党の機関紙「人民日報」の取材を受けた際に、「毛沢東の『農村(農民)が都市(ブルジョア)を包囲する』という理論に興味を持った」「『一国多制度』を(日本にも)つくることができたらよいと思う」などと語った。

川勝氏は昨年の「コシヒカリ発言」を受けて、一度不信任決議案を提出されたが、否決となった。川勝氏は「今後、不適切な言動があったら辞める」と述べていた。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。
清川茜
エポックタイムズ記者。経済、金融と社会問題について執筆している。大学では日本語と経営学を専攻。
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