中国南部・広東省の沿海都市、汕頭市にある地元の人々が願掛けに訪れる参拝地で、異様な光景が広がっている。石段の両脇に、物乞いの人たちがずらりと並んでいるのだ。
手には色とりどりのプラスチックの容器。足元には現金の代わりにQRコードが置かれ、スマートフォン決済での「寄付」を求める。高齢者や体の不自由な人の姿も多く、中には点滴を付けたまま横になっている人もいる。参拝客は、祈りの場に向かう途中でその列の間を通らなければならない。
地元では「ここ数年ずっと続いている」との声がある。景気の悪化が長引き、仕事を失った人や十分な支援を受けられない人が増えているという見方がある一方、「組織的な職業的物乞いではないか」と疑う声も少なくない。
祈りの場所が、いつのまにか「物乞いが並ぶ場所」になっている。QRコードが並ぶ光景は、単なる迷惑行為なのか。それとも、行き場を失った人たちの最後の選択なのか。現地には、重たい空気が漂っている。
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