トランプ氏とハリス氏 各地で選挙集会 早期投票を呼びかけ

2024/10/28 更新: 2024/10/31

 

共和党候補のトランプ前大統領は、10月27日、ニューヨーク市のマディソン・スクエア・ガーデンで大規模な選挙集会を行った。一方、対抗馬である民主党のカマラ・ハリス副大統領は、ペンシルベニア州フィラデルフィアで早期投票を促す集会を開き、支持者に選挙への積極的な参加を求めた。

メディアのRealClearPoliticsが公表した最新の世論調査によると、ペンシルベニア州ではハリス氏トランプ氏に対し平均0.6ポイント差で後れを取っている。9月にはハリス氏が1ポイント差で先行していたので、勢いが変わってきたようだ。同州は19の選挙人を持ち、2024年大統領選の最重要激戦州とされている。

ハリス氏、フィラデルフィアで支持者に訴え

ハリス氏はフィラデルフィアでの集会で、予定より早く登壇し、約15分間の短い演説を行った。「勝利への道はフィラデルフィアの皆さんの手にかかっている」と述べ、「今こそ早期投票を。できれば明日にでも」と支持者に強く訴えた。

ハリス陣営のスタッフは大紀元に対し、選挙日までに有権者を動員するため、「戸別訪問やテキストメッセージ、電話、ビラ配り」など、あらゆる手段を駆使していると語った。地元住民のコーデリア・ジョンソン氏は「今回は新しい有権者が多く、それが大きな後押しになることを期待している」と話した。

ハリス氏は演説で「この10年間、トランプ氏のもとで分断と恐怖の政治が続いてきたが、私たちにはその流れを変えるチャンスがある」とし、「我々には古い手法から脱却し、新たな時代を築く力がある」と強調した。

両陣営、投票率アップに注力

ペンシルベニア州での投票率向上は、トランプ陣営とハリス陣営の双方にとって大きな課題だ。トランプ氏も10月26日にステートカレッジで開いた集会で早期投票を促し、「操作されないほど大勢で投票に行こう」と支持者に呼びかけた。また、ハリス氏の副大統領候補であるティム・ウォルツ知事もスクラントンで同じように早期投票を勧めた。

ハリス氏は「最後まで接戦が続く見通しだが、私たちは絶対にあきらめない。努力の先には必ず勝利がある」と述べ、「選挙まであと9日だ。誰も傍観者になってはいけない」と強調した。

2016年のヒラリー氏の敗北に言及し、「あの時こうしておけばよかった」と後悔しないようにと訴えた。

トランプ氏、ニューヨーク州の勝利にも意欲

一方、トランプ氏はマディソン・スクエア・ガーデンの集会で「11月5日、アメリカ史上最大の勝利を手にするだろう」と自信を見せた。

また、過去30年間で共和党が勝利していないニューヨーク州の勝利にも意欲を示し、「我々はニューヨークを勝ち取り、安全で強く、美しく、活気のある街にしたい」と語った。

郵便投票の減少傾向

2020年のパンデミック時には、郵便投票が投票総数の43%を占めたが、今年はそれほど利用されていない。

10月24日時点で、選挙日まで残り12日だが、2020年のような大規模な郵便投票は見込まれておらず、通常の早期投票が続く見通しである。

ガザ抗議がスピーチに影響

ハリス氏のスピーチ中、ガザ支持派のデモ参加者2人が割り込んで、パレスチナ国旗を振った。これを受けて、聴衆が「もう後戻りはしない」と叫ぶ中、ハリス氏はイスラエルとハマスの戦争についても言及した。

「今こそこの戦争を終わらせ、人質を帰国させるために行動する時だ。私は全力を尽くす」と語った。

激戦州のミシガン州では、バイデン・ハリス政権によるイスラエルへの軍事支援に抗議して、多くのイスラム教徒有権者がハリス氏の立候補に反対している。

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