11月18日、アメリカとフィリピンは軍事情報共有協定を締結し、両国の防衛関係を強化して中国共産党の脅威に共同で対処することを目指す。
この日、アメリカのオースティン国防長官とフィリピンのテオドロ国防相は、マニラの軍事本部で「米フィリピン軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)に署名した。この協定により、両国は機密軍事情報を、安全に共有できるようになる。
同日、米フィリピン部隊の情報共有を担当する調整センターが、正式に設立された。
オースティン長官は、「今後数年間、このセンターは相互運用性を強化するだろう。我々の部隊は、ここで肩を並べて戦い、地域の課題に共同で対処できる」と述べた。
テオドロ国防相は、「アメリカのインド太平洋地域での存在は、この地域の平和と安定を維持するために、極めて重要だ」と強調した。
中共(中国共産党)による南シナ海および台湾周辺での拡張と脅迫行為が激化する中、最近、バイデン政権とマルコス政権の間で安全保障協力が強化されている。これには、アメリカがフィリピンに最大5億ドルの軍事援助を提供し、フィリピンが、米軍に対してより多くの軍事基地の使用を許可することが含まれている。
専門家は、この二国間協定の締結が、アメリカとフィリピンの防衛関係を、さらに深めると考えている。
台湾国際戦略学会の理事長、王崑義氏は、「これはアメリカとフィリピンの同盟関係を強化するものだ。南シナ海での対立が激化する中、アメリカが、フィリピンに先進的な軍事情報や技術を提供すれば、中共の主権侵害に対抗する上でポジティブな意義がある」と述べている。
アメリカとフィリピンが、軍事情報包括共有協定を締結した後、中共は激しい反応を示した。分析によれば、バイデン政権が同盟国との地政学的戦略協力を強化し、中共を封じ込めようとしているとのことだ。
中華アジア太平洋エリート交流協会の秘書長、王智盛氏は、「バイデン大統領は、トランプ政権発足後もアメリカとフィリピンの制度的協力を継続的に推進したいと考えているだろう。その焦点は明確で、アメリカとフィリピンの間での軍事、情報、武器の協力を強化し、中共に対する第1列島線内の封じ込めネットに穴が開かないようにすることだ。したがって、オースティン国防長官が、この協定に署名したことの重要性を、私は信じている」
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