米軍 台湾海峡の突発事態に備え分散配置

2024/11/27 更新: 2024/11/27

新しい大統領の就任を前に、米軍は、インド太平洋地域での軍事配備を強化している。これらの行動は、米軍が真の脅威に対して、軍事力を集中させていることを示している。

アメリカは、台湾に近い日本の南西諸島に、HIMARSロケットシステムを装備した海兵隊を配備する計画だ。また、フィリピンにも長距離火力部隊を展開する予定だ。

軍事評論家であるマーク氏は次のように述べている。

「米海兵隊が南西諸島にHIMARSロケット砲を配備し、フィリピンに長距離ミサイル、恐らくトマホーク巡航ミサイルを配備するのは、海兵隊の分散作戦能力を強化するためだ。米軍はすでに分散配備を始めており、武器や部隊を特定の大規模軍事基地に集中させないのは、中国共産党(中共)のミサイル攻撃を回避するためだ」

HIMARSロケットシステムは、米陸軍の戦術ミサイル(ATACMS)と組み合わせると、約300キロメートルの射程を持つ。一方、トマホーク巡航ミサイルは約2800キロメートルの射程がある。

先週、オースティン米国防長官は南シナ海近くのフィリピン・パラワン州で、複数の軍事機関を視察し、アメリカがフィリピンにMANTAS T-12無人水上艇と先進的な海洋無人機を、追加提供する意向を示した。

空母「ジョージ・ワシントン」(USS George Washington)は、9年ぶりに日本に戻り、11月22日に横須賀米軍基地に停泊した。

もう1隻の空母「カール・ビンソン」(USS Carl Vinson)も、今週中に太平洋地域に配備される予定だ。

時事評論家である藍述氏は、「2隻の原子力空母を西太平洋地域に派遣する主な理由は、現在この地域に予測不可能な戦争リスクが存在するためだ。バイデン大統領が、ウクライナにおける米軍の装備を使用してロシアの重要目標を攻撃することを承認したこと、さらに北朝鮮軍がロシアに入りウクライナ・ロシア戦争に参加していることから、ウクライナ・ロシア戦場全体で、戦況は急速にエスカレートする恐れがあり、この状況が、西太平洋地域全体の戦略的状況の、急速な変化を引き起こす可能性がある」と述べている。

さらに、空母「エイブラハム・リンカーン」(USS Abraham Lincoln)が、現在インド洋を航行中で、南シナ海を通過した後、母港のカリフォルニア州サンディエゴに戻る予定だ。

マーク氏は、「これら3隻の空母はすべて、アメリカ最強のF-35Cステルス戦闘機を搭載している。これはアメリカの第5世代隠密戦闘機F-35シリーズの艦載機バージョンだ。また、CMV-22Bオスプレイ輸送機も搭載されている。これは、中共に対して圧力をかけ、米国大統領の就任と権力移行の期間中に、挑発行為を行わせないためのものだ。

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