警視庁は2025年2月27日、他人のクレジットカード情報を不正利用してJR東日本の電子マネー「モバイルSuica」にチャージし、大量のたばこを購入したとして、中国人留学生2人を電子計算機使用詐欺容疑などで逮捕したと発表した。
逮捕されたのは、中国人留学生2人で、張靖宇容疑者(30)と曹智宣容疑者(25)である。警視庁によると、2人は2024年8~9月にかけて、不正に入手した他人のクレジットカード情報を使用してモバイルSuicaにチャージし、東京都新宿区のコンビニエンスストア「ローソン新宿水道町店」で複数回にわたりたばこを大量購入した疑いがもたれている。
張容疑者は16回にわたってたばこ16カートンを、曹容疑者は17回にわたってたばこ163個をそれぞれ購入した。
この事件に関連して、同じコンビニエンスストアでは2024年2~12月までの約10か月間で、不正に登録したモバイルSuicaを使って約4500万円相当の購入をしていたとが確認されている。JR東日本からの相談を受けた警視庁が捜査を進めていた。
警視庁は、2人が別の人物から指示を受けてたばこを大量に購入し、その後転売していた疑いがあるとみて調べている。また、同じ店舗で不正な購入が繰り返されていたことから、当時の中国籍の50代女性店長は何らかの事情を知っている可能性があるとみているが、店の捜索に立ち会った後、連絡が取れなくなったという。
逮捕した2人は「知人から仕事を紹介され、1日1万円の報酬を受け取った」と供述しているという。警視庁は、何者かが日本にいる中国人に指示して、組織的にモバイルSuicaの不正利用を繰り返し、購入した商品の転売益を得ていたとみている。
警視庁は2人の認否を明らかにしていない。今後、事件の全容解明に向けて捜査を進めるものとみられる。
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