小泉進次郎防衛相は16日、自身のXにおいて、政府が進めている自衛官の処遇改善に関する取り組みの進捗と、将来の自衛隊を担う学生たちへの説明状況について報告した。
現場への説明と反応
小泉氏によると、防衛省本省の実務担当課長2名が、小泉氏の地元である横須賀市の防衛大学校および陸上自衛隊高等工科学校を訪問した。両校の学生・生徒に対し、自衛官という職業の厳しい任務や制約に見合った処遇を実現するため、政府全体として前例のない施策を推進していることが説明された。

特筆すべきは、具体的なキャリアモデルの提示である。説明の中で「40歳隊員で年収1千万円を超えるモデルケース」が紹介されると、学生たちの間にはどよめきが起きたという。これについて小泉氏は、「自衛官としての人生設計に明るい見通しを持つことに繋がった」との見解を示している。
給与法改定によるベースアップ
今回の報告の背景には、昨年(2025年)12月に行われた防衛省給与法の改定がある。この改定により、新隊員のみならず、部隊の中核となる30代・40代の隊員の給与も年収ベースで20万円程度引き上げられた。その結果、全自衛官の給与水準は過去最高額に達しているという。

こうした処遇改善は、防衛力の基盤である人的資源を確保するため、関係省庁も巻き込んで政府全体で取り組んできた成果である。一方で小泉氏は、こうした改善の土台となる国民からの支持は、先輩自衛官たちの日々の誠実な任務遂行の結果であることも忘れてはならないと強調している。

創設以来初の抜本改革へ
今後の展望として、政府は自衛官の処遇改善をさらに強力に推し進める構えだ。具体的には、本年(2026年)、自衛隊創設以来初となる「自衛官俸給表の独自の見直し」に着手することが明言された。
これまでの公務員給与体系の枠組みを超えた、自衛官独自の給与体系への見直しが進むことで、任務の特殊性やリスクをより適正に評価する仕組みが構築されると予測される。少子化で採用環境が厳しさを増す中、こうした待遇改善が優秀な人材の確保と定着にどこまで寄与するかが、今後の日本の防衛力を左右する重要な鍵となるだろう。
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