米国は、中国共産党(中共)と中国人を明確に区別し、中国共産党政府を戦略的競争相手と位置づける一方、一般の中国国民は対立の対象としない方針を示している。ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が入手した内部文書によると、ワシントンはこの立場を明確にし、対中政策の方向性を定めている。
米国務省が内部文書をもとに、公の演説やプレスリリースにおいて中国共産党(中共)と中国人民を明確に区別するよう求めていると報じた。国務省は、米国の競争相手は中共政府であり、中国人ではないと明確にした。
ルビオ国務長官は、政府の行動を公の場で説明する際には「CCP(中共)」という表現を使うよう国務省に指示した。 また、中国の敵対的な行為に言及する際に、「Chinese(中国の、中国人)」という形容詞の使用を避けるよう推奨している。中国人民や中国文化全体に対して否定的な意味を含む可能性があるためだ。
中共のリーダーに関する呼称の変更も指示され、習近平については「President」(国家主席)ではなく、「General Secretary」(総書記)と表記するよう求めている。
また、バイデン前政権が使用していた「投資・協調・競争」や「米中関係を責任ある形で管理する」といった表現を避けるべきだとしている。
中共外務省の林剣報道官は3月3日の記者会見で、ルビオ長官の発言に強く抗議した。
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