トランプ米大統領は3月16日、バイデン前大統領が退任前に署名した一連の大規模な特赦が「無効」であると投稿した。これらの文書はバイデン氏の直筆ではなく、オートペン(署名機)によって署名されたためだ。また、関係者に対し、最高レベルの調査を計画していると警告した。
トランプ大統領は17日未明、トゥルース・ソーシャルに怒りを込めて投稿した。
「バイデン氏が『不適格委員会』の政治的暴徒やその他の多くの人々に与えた恩赦は、正式に無効、無効、完全に無効であると宣言する。なぜなら、それらはオートペン(署名機)で署名されたからだ!」
今年1月20日の政権移行直前、バイデン前大統領は多くの人に予防的恩赦を与えた。その中には、2021年1月6日の議事堂乱入事件を調査するために設立した「J6委員会」のメンバー、バイデン自身の家族、アンソニー・ファウチ氏、そして前統合参謀本部議長のマーク・ミリー氏が含まれていた。
以前から、バイデン氏がトランプ政権の発足後に起訴される可能性のある人々を保護するために行政権力を行使するのではないかという憶測が広がっており、その権力の乱用に世論は衝撃を受けていた。現在、トランプ大統領はバイデン氏がこれらの文書に直接署名していないことを挙げ、さらにバイデン氏本人が「完全に知らなかった」可能性があると述べている。
トランプ大統領は「無効に恩赦を受けた」議員たちは、大統領が彼らに対する最高レベルの調査を開始する予定であるため、覚悟しておくべきだと強調した。
16日夜、トランプ大統領は「エアフォースワン」で記者団に、オートペンを使用したこれらの恩赦は「無効」だと信じているが、最終的には裁判所が判断することになるだろうと述べた。
トランプ大統領
「これは私が決めることではなく、裁判所が決めることだ。しかし、私はそれらは無効だと思う。なぜなら、バイデンは(恩赦について)なにも知らなかったと確信しているからだ」
その後、トランプ氏はこれを揶揄するミーム画像を投稿した。
アメリカ合衆国憲法によれば、大統領は恩赦権を持っているが、後任の大統領は前任者の恩赦を取り消す権限を持っていない。しかし、アメリカの保守系シンクタンク「ヘリテージ財団」の報告によると、バイデン氏はこの一連の恩赦令にオートペンを使用したとされている。これにより、恩赦令の法的地位に疑問が生じている。
現在、バイデン陣営はオートペンの使用を認めていないが、CNNの法律アナリスト、イーライ・ホーニグ氏は、歴代のアメリカ大統領が長年にわたり様々な文書にオートペンを使用してきたため、この行為は特に珍しいものではないと述べている。この大統領恩赦権に関する法的な争いは、最終的には最高裁判所が判断を下すことになるだろう。
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