未だ鎮火の目処立たず 山火事が複数県で発生 ネットで流れる陰謀論

2025/03/26 更新: 2025/03/26

日韓で大規模火災が立て続けに発生している。先月末、岩手県大船渡市で大規模山林火災が発生し、未だ鎮火の目処が立ず 「局地激甚災害」に指定した。

そうした中、今度はここ数日で愛媛県、岡山県、宮崎県で立て続けに山火事が発生し、消火活動は難航し、26日現在、三県ともに鎮火の目処は立っていない。現在、消防や自衛隊による懸命の消火活動が続けられている。

愛媛県今治市では、25日に火は住宅地まで燃え広がり、倉庫を含む9棟が全焼した。焼失面積は約214ヘクタールに及び、平成以降最大の山火事被害となっている。避難指示の対象も拡大し、今治市と西条市を合わせて7400人以上に上っている。

岡山市の山火事も延焼範囲が拡大し、25日夜、周辺住民に再び避難指示を出した。対象は岡山市南区の627世帯1146人、玉野市の464世帯987人である。24日の時点で既に250ヘクタールを焼き、住宅など6棟に延焼している。

宮崎市では25日に新たな山火事が発生し、鏡洲地区の一部に避難指示を出した。宮崎県は自衛隊に災害派遣を要請し、消防車両のほか自衛隊のヘリコプターなども出動して消火にあたっているが、鎮火のめどは立っていない。

また山火事の被害は韓国でも発生している。

朝鮮日報によると、韓国南東部でも先週末、43か所で同時多発的に山火事が発生しており、韓国政府は全国の消防隊員全員に非常態勢であることを告げる国家動員令を下し、山清郡地域を特別災害地域に指定している。

先月発生した大船渡の大規模火災から、大規模火災が収まらない要因として、多くのメディアでは強風による飛び火や延焼の拡大が挙げられている。

山火事の出火原因は、例年「たき火」「火入れ」「放火(放火の疑いを含む)」「たばこ」「マッチ・ライター」など人為的な原因が64.8%(令和5年度 消防庁)を占めている。しかし、SNS上では「自然災害や人為的ミスを遥かに超えてる」「兵器によって起こされた」「スマートシティ化のために狙ってやっている」などのコメントが相次いでいる。

それに対して、日本ファクトチェックセンター(JFC)が3月1日に、こうしたコメントは「誤り」であり「災害時にはこうした陰謀論が拡散する」との投稿をしたが、根拠は示されていない。

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