米大リーグ、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手が4月2日(現地時間)、本拠地で行われたアトランタ・ブレーブス戦で今季3号となるサヨナラホームランを放ち、チームを劇的な勝利に導いた。この結果、ドジャースは開幕から無傷の8連勝を達成し、歴史的なスタートを切った。
この日は「大谷翔平ボブルヘッドデー」として、来場者には、大谷選手のボブルヘッド人形(首振り人形)が配布された。さらに試合前には、大谷選手の愛犬デコピンが始球式に登場し、会場を沸かせた。デコピンはマウンド上でボールをくわえ、大谷選手がキャッチャーとして待つホームプレートまで一直線に駆け抜けるパフォーマンスを披露。観客席からは大きな歓声と拍手が湧き上がり、大谷選手とデコピンが手と前足でハイタッチする姿に、スタジアム全体が和やかな雰囲気に包まれた。

試合は序盤から波乱の展開となり、ドジャースは、先発のブレイク・スネル投手が守備の乱れにより5失点を喫し、早々に0-5とリードを許す苦しい立ち上がり。しかし、チームは粘り強く反撃を続け、8回にはマックス・マンシー選手が2点タイムリーツーベースを放ち、試合を振り出しに戻した。そして迎えた9回裏、大谷選手が打席に立つと、スタジアムの期待が最高潮に達した。
この打席では観客席から、
「ボブルヘッドデーだからホームランを打てよ!」
という声援が飛び、大谷選手もそれを意識していたと言う。試合後、大谷選手は
「観客の後ろの方からそう言われていたので、打ててよかった」
と、笑顔で語った。
そしてその期待に応えたように、大谷選手は、初球のチェンジアップを完璧に捉え、中堅方向へ運ぶ劇的な一発を放った。このホームランは399フィート(約121メートル)の飛距離を記録し、試合を6-5で決着させた。観客席では、大谷選手のボブルヘッド人形や愛犬デコピンとの始球式の思い出に浸るファンたちが歓喜に沸いた。
大谷選手はこの試合で5打数3安打1打点と活躍し、シーズン打率を.333に上昇させた。試合後、大谷選手は、
「甘い球を待っていた。ファンの皆さんの声援が力になった」
と語り、自身のプレーについて謙虚な姿勢を見せた。
この勝利でドジャースは、前年ワールドシリーズ優勝チームとして、史上初めて開幕8連勝を達成する快挙を成し遂げた。一方、対戦相手のブレーブスは開幕7連敗と苦境に立たされた。
ドジャースのデイブ・ロバーツ監督は、
「彼(大谷)は特別な瞬間を作り出す選手だ。彼が打席に立つときには何かが起こると感じる」
とコメントし、大谷選手への信頼感を示した。
「ボブルヘッドデー」という記念すべき日と愛犬デコピンとの共演、さらにはファンからの声援という特別な状況下で劇的な活躍を見せた大谷選手。この日のプレーはファンにとって忘れられないものとなり、次戦以降もドジャースと大谷選手の勢いに注目が集まった。
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