中国共産党 新疆ウイグル自治区に臓器移植センター6か所増設を提案 臓器収奪の疑い高まる

2025/07/06 更新: 2025/07/07

7月3日、イギリスの「デイリー・テレグラフ」は、国際人権団体の情報を引用し、中国共産党(中共)が2030年までに新疆ウイグル自治区に臓器移植機能を持つ医療センターを6か所新設する計画を立てていると報じた。この計画が実現すると、同地域のこの種の病院は合計9か所となり、新疆の需要を大きく上回る規模となる。この動きは、中共が新疆で「強制的な臓器摘出」活動を拡大するのではないかという懸念を呼んだ。

国際人権団体「中国共産党による臓器移植の乱用を終わらせる会(End Transplant Abuse in China、略称ETAC)」のデータによれば、人口約2600万人の新疆には現在、臓器移植が可能な病院・医療センターは3か所しかない。新たに建設される6か所のうち4か所は首都ウルムチに設置される予定だ。

一方、人口3900万人の貴州省には、臓器移植が可能な病院が3か所しか存在しない。新疆の臓器提供率は、人口100万人あたり0.69人で、全国平均の4.6人を大きく下回った。こうした状況下での大規模な医療センター拡張計画には、外部から疑問の声が上がった。

ETAC顧問委員会の主席であるウェンディ・ロジャース氏は、中共当局が健康な囚人から、本人の意思に反して臓器を摘出し、その過程で一部の被害者が死亡しているケースが多いと指摘する。ロジャース氏は、ウイグル人は主に飲酒しないムスリムであり、「理想的な」臓器供給源と見なされていると述べた。また、喫煙も飲酒もしない健康的なライフスタイルを持つ法輪功の修煉者が、最初の臓器摘出の主要な被害者であり、その後ウイグル人も大規模な迫害を受けていると指摘した。

カザフスタン出身の医師サイラグル・サウィトバイ氏は、中国から逃れた後、新疆の拘留キャンプで「健康診断」と称される検査が行われた後、一部の拘留者が「消えた」可能性があり、これらの人々が臓器摘出の対象となったのかもしれないという。

法輪功の修煉者である程佩明(てい はい めい)氏は、アメリカ合衆国議会で証言し、2004年に中国当局によって強制的に肺と肝臓の一部を摘出された自身の体験を語った。

アメリカ合衆国のクリス・スミス(Chris Smith)議員は、今年、中共の行為を「医学を装った殺人」と称する新たな法案を提出し、その関与者に対して制裁を課すことを提案した。

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