イスラエル首相 人質解放交渉を指示 同時にガザ市掌握へ軍事計画承認

2025/08/22 更新: 2025/08/22

イスラエルのネタニヤフ首相は8月21日、ガザ地区で拘束されている人質の解放を目指す交渉を直ちに開始するよう指示した。同時に、ガザ市を掌握し、イスラム組織ハマスを打倒する軍事計画を承認した。

ネタニヤフ氏は、イスラエル国防軍(IDF)のガザ師団を訪問中にこの方針を明らかにした。

「我々はハマスを打倒し、すべての我々の人質を解放することで勝利を確保する。これらは互いに補完する目標である」と述べた。ただし、ハマスが同月18日に受け入れた段階的な人質解放提案に対するイスラエルの対応については、明確な言及がなかった。

この軍事計画では、ガザ市での作戦に備え、8月20日から数万人の予備役兵士が召集される。

IDFと治安当局によると、動員には数週間かかる見込みだ。一方、人質の家族は、軍事行動の拡大が人質の命を危険にさらすとして反対している。

カタールとエジプトが仲介する停戦案では、60日間の戦闘停止と、ガザで拘束中の10人の人質および18人の遺体の解放が提案されている。これと引き換えに、イスラエルは約200人のパレスチナ人の囚人を釈放する。イスラエル政府は、残る約50人の人質(うち約20人は生存と推定)の即時解放をハマスに要求している。

ハマスとの交渉は難航が予想されるが、調停国はイスラエルの大規模攻撃前に合意を目指している。ネタニヤフ氏は、「我々の目標は人質の解放と安全保障の確立である」と強調し、軍事と外交の両面で対応を進めるとした。

張婷