NASA 中国人のプロジェクト参加を禁止

2025/09/11 更新: 2025/09/11

ブルームバーグは9月10日、米航空宇宙局(NASA)が米ビザを持つ中国公民のプロジェクト参加を禁止したと報じた。

NASAの広報担当ベサニー・スティーブンス氏はこの措置を認め、施設や資料、ネットワークへの物理的・オンラインでのアクセスを制限したと説明。宇宙分野での安全を守るための対応だと強調した。

これまでは中国人の直接雇用は制限されていたが、ビザ保持者については請負企業や大学などを通じて研究に関わることが可能だった。

報道によると、9月5日以降、NASAに所属する中国人はデータシステムにアクセスできず、対面・オンラインを問わず業務関係の会議にも参加できなくなったという。

背景には米中間の宇宙開発をめぐる競争がある。両国はいずれも5年以内の有人月探査を計画。NASAのダフィー長官代行は「現在、第二の宇宙競争にある。中国は我々より先に月へ戻りたいと望んでいる。しかし、それは実現しないだろう。アメリカは今後も主導権を握る」と述べた。

また、米議会のテッド・クルーズ上院議員は、宇宙のルールは中国ではなく、アメリカが作るべきだと強調。

NASAへの予算拠出は、アメリカの宇宙飛行士が再び月に立ち、将来的に火星探査を主導するために不可欠だと訴えた。

林燕